脂質ダイエットによる体質改善

糖尿病(DM)予防に有効な糖質制限食:食品が血糖値へ与える影響

糖尿病患者において、食事療法は糖尿病の主な治療法になります。そして、食事療法の目的は、血糖値のコントロールです。そのため、血糖値を上昇させる食品を避ける必要があります。

 

栄養素の中で、血糖値を上げるものは糖質のみです。そして、たとえ食事から糖質を一切摂らなくても、私たち人間の体は、生きていくうえで必要な糖質を他の物質を使って作ることができます。

 

つまり、糖尿病患者にとって糖質制限食は安全かつ必須の治療であるということです。

 

そこで今回は、「糖尿病に有効な糖質制限食」について解説します。

 

糖質制限食とは

糖質制限食について学ぶためには、まずは糖質制限食の定義や実際の方法について理解する必要があります。

 

以下に、糖尿病の定義と実際の指導例について記します。

 

糖質制限食の定義

糖質制限食は、米国糖尿病学会によって「1日糖質量130グラム以内の食事」と定義されています。しかし、特に世界共通の公式の定義はないため、従来の糖尿病食よりも糖質量、もしくは糖質割合を減らしたものは、全て糖質制限食と言うことができます。

 

糖質制限食の目的は、食後高血糖を避けること、インスリンの必要分泌量を減らすこと、体重を減らすこと、の3つにあります。この効果は、1日糖質量を130グラム以内にしないと認められません。

 

そのため、糖尿病治療食としての糖質制限食とは、1日糖質量130グラム以内の食事であると考えてください。そして、この糖質量130グラムというものは、糖質制限食の最低限の基準であると考えて置いてください。

 

もっと糖質制限食の効果を上げたいのであれば、もう少し糖質の摂取量の制限を強くする必要があります。

 

糖質制限食は、その効果はもちろんのこと、安全性も確認されています。しかし、以下のような注意点もあります。

 

・腎不全、肝硬変、膵炎、長鎖脂肪酸代謝異常症のある場合は、適用外。
・インスリン注射や内服を行っている場合は、必ず医者の指導下で行うこと。

 

糖質制限食では、糖質を摂る量を減らす分だけ、タンパク質と脂肪の摂取量が多くなります。そのため、タンパク質の代謝に関わる腎臓や、脂肪の消化に関係する膵臓の機能が低下している場合、糖質制限食は適用外になります。また、肝硬変がある場合、低血糖を起こしやすくなるため、糖質制限食は避ける必要があります。

 

さらに、糖質制限食は、すぐに効果が表れます。そのため、注射や薬などでインスリンを補っていると、インスリンが過剰な状態となってしまいます。そのため、このような場合は、医師の管理のもと、注射や薬をコントロールしながら行う必要があります。

 

糖質制限食の実際

実際に、糖質制限食を行っている病院の指導をもとに、糖質制限食を説明します。その病院では、糖質制限の段階を2つに分けて行っています。

 

 ・極度の糖質制限食
この食事療法では、毎食、主食を含めた糖質量の多い食品を避けます。3大栄養素のエネルギー比において、糖質が占める割合を約12パーセントにします。通常の場合、糖質の摂取比は約60パーセントと言われています。そのため、この食事療法は、かなりきびしい糖質制限であることがわかります。

 

具体的には、1食あたりの糖質量は20グラム以内にします。さらに、野菜を多くし、特にビタミンCの補給に努めます。野菜も糖質を含むため、食事における糖質摂取のほとんどは野菜からになります。

 

極度の糖質制限食では、毎食、食後の血糖値上昇を抑えることができます。さらに、この食事療法は血糖コントロールと体重減少に高い効果を示し、合併症の予防にも最適です。

 

 ・通常の糖質制限食
この食事療法では、朝食、または昼食で、1日に1食だけ軽く主食を食べます。その一方で、夕食だけは、必ず主食を避けます。朝や昼に食べる主食も、玄米や全粒粉など、血糖値が上昇しにくいものを中心にします。糖質の摂取比は、約27パーセントにし、1日あたりの糖質の摂取量を130グラム以内にします。

 

この程度の糖質制限でも、治療効果は十分に認められます。そのため、初めは、このレベルから始めるとよいかと思います。

 

このような食事制限に加えて、有酸素運動を行うとより効果的です。さらに必要に応じて薬なども併用し、糖尿病の治療を行います。このような糖質制限食は、糖尿病の治療だけでなく、その予防はもちろんのこと、その他の病気を防ぐ効果もあります。

 

そのため、ぜひ糖尿病ではない人も、検討してみてください。その効果は、私も実感しており、驚くほど明らかな体の変化が認められます。

 

糖質制限食で注意すべきこと、避けるべき食品

糖尿病の予防・改善には、糖質制限食が重要です。そして、そのためには、糖質制限食で摂ってはいけない食品について正しく認識しておかなければいけません。

 

以下に、糖質制限食において注意すべきことと、制限・除去するべき食品について述べます。

 

血糖値を測定すること

糖質を制限することの一番の目的は、血糖値を上昇させないことです。そのため、まずは、「どの食品をどれくらい摂ると、血糖値がどれくらい上がるか」を知る必要があります。そもそも、血糖値を上げやすい食品は決まっています。しかし、それがどれくらい影響するかは、人によって異なります

 

例えば、ある人にとっては、ご飯一杯で問題となる場合があります。しかし、他のある人では、ご飯二杯食べてもそこまで血糖値が上がらないということもあるのです。

 

これには、さまざまな要因が関係します。しかし、それを1つ1つ確認することは困難です。そのため、実際に血糖値を測定して、確認する方が確実です。薬の効果も同様に人それぞれですので、薬剤の効果判定を行う必要があります。

 

ただ実際には、ほとんどの人は、糖質の摂取によって血糖値が上昇します。そのため、血糖コントロールに糖質制限は必須になります。

 

まずは、糖質制限の基本ルールを以下に載せます。

 

 ・単純糖を含むすべての食品を避ける
ほとんどのパン、その他のでんぷん性の食品はすべて、急速にブドウ糖に変換されます。そして、血液中に入るため、深刻な食後血糖値の上昇を招きます。

 

 ・総炭水化物摂取量を、インスリン、もしくはあなたの体が処理できる分だけの量にする
「インスリン」とは、血糖値を下げる働きがあるホルモンのことです。そして、分泌が過剰になると、枯渇し、放出されなくなります。インスリン以外に血糖値を低下させるホルモンはないため、インスリンが無くなると、血糖値は上がり続けます。

 

このように炭水化物摂取量を制限しておくと、食後血糖値の上昇を避けることができます。その結果として、インスリンの過剰分泌、それに伴う膵臓(すいぞう)の疲弊を防ぐことができます。

 

 ・お腹一杯と感じたときではなく、空腹を感じなくなったときに食べるのをやめる
お腹一杯と感じるまで食べると、インスリンの分泌が促されます。これは、食べた物に糖質が含まれていなくても同様です。そのため、腹8分目で抑えておくことが大切です。

 

このような、糖質制限のルールは、糖尿病の予防と改善のために必須です。また、それだけではなく、ダイエットを行う上でも有効なものになります。

 

避けるべき食品

先ほどのルールで述べたように、単純糖を含む食品は避けるべきです。単純糖は、急速に血糖値を上昇させるか、血糖値のコントロールを妨げます。そのため、単純糖を含む避けるべきものを紹介します。

 

 ・粉末人工甘味料
人工甘味料の大部分は、血糖値に影響を与えないとされています。しかし、粉末で売られているものは別です。粉末の中に、分量を増やすために、糖が含まれているものがあります。それらは、血糖値を速やかに上昇させます。有名なものは「ステビア」という甘味料です。

 

そのため、人工甘味料を使用する場合は、錠剤のものがお勧めです。具体的には、「サッカリン」、「アステルパーム」などです。

 

もちろん、人工甘味料自体の健康への害もあると思います。しかし、血糖値のことだけを考えると、錠剤のものは安全と考えて良さそうです。

 

 ・ダイエット食品、無糖食品
無糖と書かれているダイエット食品には、いわゆる「砂糖」は含まれていません。しかし、その他の糖が入っていても、無糖と表示することができます。そして、それらの糖は、あなたの血糖値を間違いなく上昇させます。

 

そのような糖の例を挙げます。

 

コーンシロップ、デキストリン、果糖、糖蜜、はちみつ、乳糖、麦芽糖、ソルビトール、キシリトール

 

このような成分が含まれる、ダイエット食品、無糖食品は避けるべきです。

 

 ・はちみつ
はちみつと果糖は、「自然糖」だから良いという考えがあります。しかし、はちみつは、間違いなく血糖値を上昇させます。「血糖値を上げる」という問題には、自然のものも人工のものも関係ありません。

 

 ・デザート、パン、クラッカー
これらは、添加してある糖だけでなく、多く含まれる小麦粉が血糖値を急速に上昇させます。基本的には、穀物類のほとんどは、食後に血糖値を上げます。

 

 ・玄米、パスタ
玄米やパスタは、血糖値の上昇が遅いと言われています。しかし、その認識は誤っています。パスタも玄米も、他のものと同じように血糖値を上げます。

 

 ・スナック食品
ほとんどのスナック食品は、炭水化物(糖質)でできています。ビスケットやポテトチップス、クラッカー、ポップコーンなど全てです。さらにそれらのスナック食品には、砂糖やブドウ糖、コーンシロップなどの糖質が添加してあります。そのため、スナック食品は、絶対に避けるべき食品になります。

 

 ・牛乳とカッテージチーズ
牛乳は、単純糖である乳糖がかなりの量入っているため、血糖値を上昇させます。また、カッテージチーズは、その他の大部分のチーズ(固いチーズやクリームチーズ)と違い、部分的に発酵されているため、乳糖を多く含み、血糖値を上げます。

 

また、カッテージチーズとは、熟成されていない軟らかいチーズのことを言います。

 

 ・野菜
野菜にも多くの糖質が含まれており、避けるべきものがあります。その例を、以下に挙げます。

 

ニンジン、トウモロコシ、ジャガイモ、トマト

 

血糖値に影響しにくい食品

糖質制限というと、甘いものを避けるだけのように感じるかもしれません。しかし、あなたが考えている以上に、多くの食品に糖質は含まれています。以下にその例を挙げます。

 

 ・甘いものおよび甘味料
 ・甘いあるいはデンプン質の野菜
 ・フルーツ、フルーツジュース
 ・いくつかの乳製品
 ・穀物類、穀物製品
 ・既成食品

 

このような食品は、糖質を多く含み、血糖値を急速に上げます。そのため、糖尿病患者はもちろんのこと、健康な人でも過剰に摂取すると害になります。

 

多くの人は、これを見ると「ほとんど食べるものがなくなる」「何を食べればよいのか」と言います。ただ、基本的に上記の食品以外は血糖値に大きく影響しないため、食べても問題ありません。挙げてみると、意外とたくさんあるものです。

 

そこで以下に、血糖値に影響を与えにくい食品について述べます。

 

血糖値への影響が小さい食品

健康に良いと言われる食品のほとんどは、血糖値を上昇させます。そのため、健康に良いからといって、簡単に取り入れることは避けるべきです。

 

また、基本的に、ゼロカロリーの飲み物などを除くと、血糖値に全く影響しないという食品はありません。どのようなものでも、血糖値には少なからず影響します。今回は、その中でもとくに、その上昇幅が小さいものを挙げます。

 

 ・野菜
基本的に、甘いものやデンプン質の野菜以外は、摂取しても問題ありません。例えば、アスパラガスやアボガド、ブロッコリーやキャベツなどはその例です。野菜でも、調理したものは、血糖値を上げる傾向にあります。そのため、注意が必要です。

 

熱は、野菜に含まれる「セルロース」という成分を糖に変えます。また、熱すると消化が良くなるため、吸収のスピードが上がることも血糖値の上昇に関係します。

 

 ・肉、魚、海産物、卵
これらは、糖質制限を行う上で、おもなカロリー源になります。多くの人は、肉や卵に対して、体に良くないと言います。しかし、その認識は間違っています。肉や卵が悪いのではなく、それらを糖質と一緒に摂ることが問題なのです。肉や卵を単体で摂取する分には全く問題ありません。

 

むしろ、体に必要なタンパク質や脂質を豊富に含むため、十分に摂取する必要があります。

 

 ・豆腐、大豆食品
豆腐や大豆食品は、その半分が植物性油からできています。そのため、血糖値の急激な上昇は起こしません。

 

 ・チーズ、バター
チーズの中でも、軟らかい「カッテージチーズ」と呼ばれるものは、血糖値を上げます。しかし、それ以外のチーズやバターなどの乳製品は、タンパク質と脂肪を多く含み、糖質は少量しか入っていません。また、チーズはカルシウムの供給源ともなります。

 

 ・ヨーグルト
風味なし、甘味なし、フルーツなしのプレーンヨーグルトは血糖値を上げません。ほとんどが脂肪とタンパク質で構成されており、糖質は約5パーセントです。そのため、プレーンヨーグルトは食べても問題ない食品に含まれます。

 

 ・焼のり
甘味がついた味付けのりは、血糖値を上昇させますが、焼のりは、血糖値に影響しません。

 

 ・甘味料
甘味料の中でも、粉末のものの多くは血糖値を上昇させます。しかし、錠剤の甘味料は、血糖値に影響を与えません。具体的な甘味料の例を以下に挙げます。

 

サッカリン、アステルパーム、ステビア、スプレンディア、シクラメイト

 

 ・香料、コショウ、塩、マスタード、スパイス、ハーブ
これらのものは、血糖値には影響しません。しかし、注意しなければいけないこととして、これらが単独ではなく、何かと混合しているものには、糖質が含まれる場合があります。そのため、ラベルを確認し、含まれている糖質の量をチェックする必要があります。

 

 ・ナッツ
ナッツは全て糖質を含みます。しかし、血糖値の上昇は緩やかであるため、摂取量が少量なら問題ありません。しかし、ナッツを少しで抑えられる人はあまりいません。そのため、できることならあまり食べない方が良いと言えます。

 

 ・コーヒー、紅茶、水
これらは、無糖であれば、血糖値に影響することはありません。また、先ほど述べたような、甘味料が入っていても大丈夫です。

 

 ・アルコール
蒸留酒は血糖値には直接影響しません。しかし、アルコールの飲み過ぎは、肝臓に悪影響を与えます。肝臓は、血糖値のコントロールに深く関係しています。そのため、アルコールの摂取は適量にしておくべきです。

 

また、多くの人が心配するビールに関しては、糖質量は多いものの、1瓶程度では血糖値への影響は少ないとされています。

 

今回述べたように、糖尿病を予防・改善するためには糖質制限食を実施することが欠かせません。そして糖質制限食を行うためには、血糖値に影響を与える食品とそうでない食品を把握しておくことが重要です。

 

そうすることで、正しい糖質制限食につながり、糖尿病を予防・改善することができるようになります。

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