ダイエット ストレス

ストレスは過食の元?ダイエット中の過食を防ぐ3つのポイント

ストレスが溜まると食べ過ぎてしまいますよね? これってなぜでしょうか?
正直なところ、月に数回程度であれば暴飲暴食しても、それが原因で太る可能性は低いです。ただ、できればダイエット中の過食は避けたいですよね?
そもそも、過食するほどのストレスがある人は、間違いなく痩せにくい状態になっています。強いストレスは、ホルモンや自律神経のバランスを崩して、体重のコントロールを乱すためです。また一度の暴飲暴食が原因で、ダイエットを諦める人もたくさんいます。
こうしたことから、ダイエットを成功させるためには、ストレスによる過食について理解しておくことが大切です。
そこで今回は、「ダイエット中にストレスで過食をする3つの理由と解消法」について解説します。

ダイエット中のストレスで過食をする理由と解消法のまとめ

・ストレスで過食するのはホルモン、自律神経の乱れが原因
・ダイエットで過食をするのはカロリー不足の可能性がある
・「ストレスコントロール」「正しいダイエット方法」「たまにある過食は諦める」という3つがポイント

ダイエットのストレスで過食をしてしまう理由

ダイエット中に限らず、ストレスを感じたときに食べ過ぎてしまう人は多いです。通常であれば、たまに過食することをそれほど問題だと考える人はいません。ただ、ダイエット中であれば、1回のドカ食いでもストレスになります。
1回でも過食が起こると、それだけで食べたことに対して罪悪感が生まれてしまうためです。
それでは、なぜストレスが溜まると過食をしてしまうのでしょうか。まずは、ストレスによって食べ過ぎてしまうメカニズムについて解説します。

ストレスはホルモンのバランスを崩して過食を招く

ストレスは、ホルモンのバランスを崩すことで過度に食欲を高めます。
体にストレスが加わると「副腎(ふくじん)」と呼ばれる器官で作られる「コルチゾール」が分泌されます。コルチゾールは、血糖値(血液中の糖分量)を維持したり、起床時に体を興奮させたりする役割をもつホルモンです。
またコルチゾールには、食欲を抑制する作用をもつ「レプチン」「セロトニン」と呼ばれる2つのホルモンの分泌を抑える働きがあります。
つまり、「ストレス → コルチゾール分泌 → レプチン、セロトニン抑制 → 食欲増進 → 暴飲暴食」というメカニズムによって食欲が抑えられないようになり、過食してしまうのです。
このように、ストレスは食欲に関係するホルモンのバランスを崩すことで、暴飲暴食を招きます。

ストレスは自律神経のバランスを崩して過食を招く

ストレスは、自律神経のバランスを崩すことでも過食を引き起こします。食べることによって、ストレスで崩れた自律神経のバランスが整えられるためです。
自律神経は、体を興奮させる「交感神経」と、リラックスさせる「副交感神経」の2つから構成されています。これら2つの神経が、お互いにバランスを取り合うことで、体のさまざまな機能をコントロールしているのです。
健康な状態であれば、交感神経と副交感神経の働きは以下のように釣り合っています。

diet stress kasyoku

それに対して、ストレスが過度に加わったときには、以下のように交感神経が強く働くようになります。

diet stress kasyoku

このような状態では、自律神経のバランスが崩れてしまって、さまざまな問題が起こります。例えば、体や心が過度に緊張してしまい、眠れなくなってしまったり、血圧が高くなったりします。
こうしたときに、自律神経のバランスを整えるために体が起こす反応の一つが過食なのです。
胃腸などの内臓は、自律神経の中でも副交感神経が興奮することで活発に活動します。逆も同様で、胃腸を刺激すると副交感神経が活性化されるのです。つまり、たくさん食べて胃腸を刺激することは、副交感神経を興奮させることにつながります。
そのため、ストレスによって交感神経の緊張が強くなったときには、暴飲暴食によって胃腸を刺激して、副交感神経を活性化させようとするのです。
ダイエット中の過食は、ストレスによって崩れた自律神経を整えるための反応としても起こります。

ダイエット方法が間違えている(カロリー・栄養不足)と過食を招く

ダイエットの方法を間違えていると、それが原因で過食してしまう可能性があります。カロリーや栄養の不足が、暴飲暴食を引き起こすのです。
人が生きるためにはエネルギーが欠かせません。脳や内臓、筋肉など、全ての組織(細胞)はエネルギーがないと活動できないためです。例えば、心臓や肺などのエネルギーがゼロになってしまうと、心臓や肺が動かなくなるため、生命を維持できません。
そのため、人間の体にとってエネルギー不足は危機的な状態だといえます。つまり、肉体的なストレスがかかっているのです。
カロリー制限やハードな運動は、摂取カロリーを極端に減らしたり、消費カロリーを大きく増やしたりすることで、エネルギー不足の状態を招くダイエット方法です
いってしまえば、カロリー制限や筋トレなどのハードな運動を行うダイエット方法は間違えています。これらのダイエット方法は一時的に痩せたとしても、必ずエネルギー不足を引き起こすことで、リバウンドもしくは不調を招くことになるためです。
人の体は、カロリー制限やハードな運動によってエネルギー不足の状態になると、どうにかしてエネルギー不足を解消しようとします。その一つの方法が、過食によってエネルギーを摂取することなのです。
つまり、カロリー制限やハードな運動後に起こる過食は、エネルギー不足を解消するための防御反応だといえます。
同じように、特定の栄養素が不足していると、その栄養素が豊富に含まれている食品を欲するようになります。そのため、栄養不足でもカロリー不足と同じように過食を招く可能性があります。
このように、ダイエット方法が間違えていると、必ずといっていいほど過食をすることになるのです。
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ストレスをコントロールするためには、対人関係と時間に対する考え方が重要です。
例えば、空気が読めない上司がいる職場で働いていたとします。上司に対して「何であの人(上司)はこんなに空気が読めないのだろう」と考えてしまう人は、いつもイライラすることになります。つまり、常にストレスを受けていることになるのです。
その一方で、「この人(上司)は、このような性格だから仕方がない」と考えて接している人は、ほとんどストレスを感じることはありません。
時間に対しても同じです。時間に対して厳しく、いつもセカセカしている人は、それだけでストレスが溜まりやすいです。また、周りの人が時間にルーズだと、さらにストレスを感じることになります。
このように、同じような環境(先の例でいうと上司)であっても、物事に対する考え方一つでストレスの受け方は大きく変わります。
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体力がついて心拍数が上がりにくくなると、ストレスを受けたときにも心拍数が乱れにくくなります。
心拍数は自律神経によってコントロールされています。そのため、心拍数が大きく変動しやすい人は、自律神経のバランスが崩れている状態だといえます。つまり、体力がなくてちょっとしたことで心拍数が多くなる人は、ストレスの影響を受けやすいのです。
そのため、運動によって心拍数が乱れにくくなると、結果的に自律神経のバランスが崩れないようになります。
こうしたことからも、運動はストレスコントロールに有効であるといえます。
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過食はストレスに対する防御反応だと諦めてリセットする

また過食をしてしまったときには、自分自身を責めないようにしましょう。ここまで述べたように、ダイエット中の暴飲暴食はストレスに対する体の防御反応だといえます。いってしまえば、過食をすることで体を守っているのです。
例えば、カロリー制限やハードな運動でエネルギー不足を招いたときには、過食によってエネルギー不足を解消しています。食べることによって、エネルギー不足で問題が起こるのを阻止しているのです。
そのため、ダイエット中にドカ食いをしたときには諦めて気持ちをリセットすることが大切だといえます。
そもそも、食べてしまったことを後悔しても全くもって意味がありません。意味がないどころか、食べてしまったことに罪悪感を覚えて、さらにストレスが強まることになります。
そうしたことを避けるためにも、過食をしても気にせずに諦めて気持ちをリセットしましょう。月に何日か食べ過ぎても、それが原因で体重が増えすぎることも、誰かに迷惑がかかることもありません。
こうしたことからも、過食をしても自分を責めないことが大切です。
今回述べたように、ダイエット中のストレスで食べ過ぎてしまうのには、何かしらの理由があります。そのため、過食をしてしまいがちなのであれば、何が原因であるのかを突き止めた上で適切に対処するようにしましょう。
また、過食をしても気にしないようにすることが、ダイエットの成功につながります。