脂質ダイエットによる体質改善

お酒を飲んだ翌日にファスティングを避けるべき理由

ファスティング(絶食)は、ダイエットだけでなく、健康を維持するために有効な方法です。私自身も定期的にファスティングを行い、その効果を実感しています。

 

24時間以上という長期的なファスティングを行う場合には、医師などの専門家の下で実施すべきです。ただ、24時間未満という短期的なファスティングであれば、特に誰かの指導を受けなくても、ほとんど問題なく行えます。

 

そうはいっても、短期間のファスティングでも注意すべきことがいくつかあります。特に、お酒を飲んだ次の日にファスティングをする場合には、慎重に行わなければいけないのです。

 

そこで今回は、私の実体験を交えながら「お酒を飲んだ翌日にファスティングを避けるべき理由」について解説します。

 

お酒はファスティング中の低血糖を招く

定期的にファスティングを行う上で、ファスティング期間中以外にはお酒を止める必要はありません。ただ、ファスティング中やファスティングの前日にお酒を飲み過ぎることは避けるべきです。

 

それは、お酒に含まれるアルコールによって、ファスティング中に低血糖を引き起こす可能性が高くなるためです。

 

アルコールが肝機能を悪くする

アルコールが肝臓に負担をかけることは、一般的にも認識されていることです。

 

お酒に含まれているアルコールは、体にとって有害な物質になります。そのため、体内に入ったアルコールは解毒して排泄される必要があるのです。こうした解毒を行うのが肝臓になります。

 

胃や腸から吸収されたアルコールは肝臓に入ると、「アセトアルデヒド」という物質に変換されます。アセトアルデヒドは、二日酔いの原因となる物質です。

 

さらに、肝臓内では「アセトアルデヒド → 酢酸」「酢酸 → 水・二酸化炭素」という反応が起こります。そして最終的には、水と二酸化炭素という体にとって無害な物質となり、尿から排泄されるのです。

 

このように、アルコールは肝臓でさまざまな過程を経て解毒されます。つまり、お酒を飲み過ぎるとその分だけ解毒しなければいけないアルコール量が多くなるため、肝臓に負担がかかることになるのです

 

ただ、肝臓はアルコールの分解以外にも、エネルギー産生などの重要な働きを担っています。

 

そして、お酒を飲み過ぎて肝臓が大量のアルコールを解毒しなければいけなくなると、肝臓はその他の機能を果たせなくなるのです。つまり、過剰なアルコール摂取は肝臓の機能を悪くするといえます。

 

血糖値を維持する糖新生

肝臓が担っている重要な役割の一つに「糖新生」が挙げられます。糖新生とは、タンパク質や脂質などの栄養素を元に「ブドウ糖」を産生する仕組みです。

 

一般的に「血液中の糖分(ブドウ糖)量を示す血糖値は、食事で摂取する糖分によってまかなわれている」と考えられています。しかし実際には、血糖値を維持しているのは、食事からの糖分ではなく、肝臓による糖新生です。

 

食事から摂取した糖質だけでは、血糖値を維持することはできないのです。

 

例えば、食事でご飯やパンなどの炭水化物が豊富な食品を食べて糖分を摂取したとします。そうすると、空腹時には80~100程度であった血糖値は、一時的に140近くまで上がることになります。ただ、こうした血糖値の上昇は、長くても2~3時間しか維持できないのです。

 

つまり、食事だけで血糖値を維持しようと考えた場合には、2~3時間ごとに糖質を含む食品を摂取しなければいけないということです。

 

通常、朝食と昼食、昼食と夕食の間でも4時間程度の時間があります。ましてや、夕食から朝食にかけては約12時間の絶食時間があるのです。もし仮に、食事から摂取した糖分だけで血糖値を維持しているのであれば、食間に必ず低血糖状態になるといえます。

 

そうしたことを避けるために血糖値を維持しているのが糖新生です。肝臓が体に蓄積されている脂肪などを使ってブドウ糖を作ることで、食事に関係なく血糖値を保つように働いているのです。

 

アルコールが糖新生を妨げる

ただ、お酒を飲み過ぎて肝臓に負担がかかっていると、糖新生が上手く起こらなくなります。肝臓がアルコールの分解で忙しく、糖新生を行う余裕がなくなるのです。

 

既に述べたように、お酒を飲んだ後には、体にとって毒であるアルコールが肝臓で分解されます。そのため、二日酔いになる位までお酒を飲むと、翌日も肝臓がアルコールを分解するために働かなければいけないのです。その結果、肝臓は糖新生という役割を果たせなくなります。

 

そしてこのときには、糖新生によって血糖値が維持できないため、食事から糖質を摂らないと低血糖状態になるのです

 

こうしたことから、お酒を飲み過ぎた翌日にファスティングを行うと、低血糖状態を招く可能性が高くなるのです。また、ファスティングだけでなく糖質制限にも同じことがいえます。

 

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二日酔い状態で24時間ファスティングを行った実体験

ここまで述べたように、お酒を飲み過ぎて肝機能が低下しているときには、糖新生による血糖コントロールが障害されています。そのため、お酒を飲んだ翌日には、ファスティングや糖質制限によって糖分を摂取しないと低血糖になる可能性が高いです。

 

実際に、私はお酒を飲み過ぎた翌日にファスティングを行って、低血糖となった経験があります。私は、普段からお酒は飲みますし、ファスティングも定期的に行っています。

 

二日酔いにならない程度にお酒を飲んだ翌日であれば、ファスティングを実施しても低血糖となることはありませんでした。ただ、二日酔いの状態で24時間ファスティング(前日の夕食を摂った後、翌日の朝食と昼食を食べない)を行ったところ、低血糖状態となったのです。

 

そこで、そのときの様子を、実際に現れた症状や血糖値、ケトン体値を示しながら記します。

 

午前の体調

前日の夜は、赤ワインを一本飲んで寝ました。通常、赤ワイン1本程度では翌日にアルコールが残ることはほとんどないのですが、この日は二日酔いのような状態になっていました。具体的には、軽い頭痛や頭が働かないといった症状があったのです。

 

そうはいっても、ちょっとした二日酔い程度の不調であったため、普通に仕事を始めました。確かに、仕事がはかどらない感じはありましたが、問題なく仕事を行えていたのです。

 

この日は、24時間ファスティングをすると決めていたため、朝食と昼食は摂りませんでした。具体的には、朝からバターコーヒー(ブラックコーヒーにグラスフレッドのバターを入れたもの)を2杯と、抗酸化作用がある「アスタキサンチン」という成分とビタミンB群のサプリメントを摂取しただけです。昼は何も食べていません。

 

また、ファスティング時には脱水を防ぐために、普段以上に水分補給が重要になるため、水は意識して摂取していました。

 

午前中は二日酔いのような状態がずっと続きながらも、いつも通りに仕事をしていたのです。

 

午後の体調(血糖値、ケトン体値)

午後も、14時過ぎくらいまでは同じような状態が続いていました。ただ、14時半を過ぎた辺りから、頭痛が強くなったり、ふくらはぎの筋肉がピクピクしたりといった症状が現れてきたのです。また、足に力が入りにくく、脱力感もありました。

 

このとき、寒気や冷や汗などの症状はなく普通に仕事ができる状態であったものの、低血糖を疑いました。そして、実際に血糖値とケトン体値を測定してみると、以下のように低血糖となっていたのです。

 

・血糖値

・ケトン体値

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ちなみに、普段の空腹時血糖は80前後です。ケトン体値は、食事の状況によって大きく異なりますが、普通に食事をして軽く糖質制限をしているときは0.4~1.2前後になります。

 

数値を見てわかるように、明らかに低血糖状態でケトン体値も大きく上昇しています。

 

ケトン体値自体は、これくらいの数値でも問題ありませんが、血糖値が70を下回っているのは問題です。そこで、いくつか低血糖を解消するための対処を行いました。

 

低血糖に対する対処

具体的には、アーモンドとカシューナッツ、チーズを摂取したのです。低血糖の症状が出ているといっても、あまり砂糖などを摂りたくないと考えたため、急激に血糖値を上げない食品を選択して摂りました。

 

ただ、当然ですが30分程度は全く血糖値も上がらず、症状も変わりませんでした。それからさらに30分待つと(食べ物摂取から60分後)、頭痛や脱力感などがなくなってきました。このときに血糖値とケトン体値を測定すると、以下のように低血糖が改善されていたのです。

 

・血糖値

・ケトン体値

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keton

 

そして、普通通り夕食を食べて就寝しましたが、翌日には全く影響なく目覚めることができました。

 

今回私が経験したように、お酒を飲み過ぎて肝臓に負担がかかっているときにファスティングを行うと、低血糖状態となる可能性が高いです。そのため、ファスティングを実施するときには、お酒を避けるようにしておいた方が無難だといえます。

 

また、24時間を越えるような長期間のファスティングを行う場合には、お酒の有無に関わらず、専門家の指導を受けて実施することが大切です。

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