ダイエット やり方

どうしても抑えられない食欲を劇的に落ち着かせる9つの飲み物

ダイエット中の食欲に悩まされた経験はないでしょうか? ダイエット中は、何かしらの食事制限をしているため、お腹が空いて辛いときがありますよね?
実際に、ダイエットをしている人の多くはダイエット中の悩みとして「強い食欲」を挙げます。つまり「食欲に従って食べ過ぎてしまうため、なかなか痩せない」ということです。ダイエット中には食事制限をしている場合がほとんどであるため、空腹感と闘っている人がほとんどなのです。
ただ、食欲に従って食べていては、効率的かつ健康的に痩せることはできません。
そして、そうしたダイエット中に起こった空腹感をまぎらわすためには飲み物を活用することが有効です。食欲を抑える作用をもつ飲料を利用することで、無理なく空腹感を解消することができます。
そこで今回は、「どうしても抑えられない食欲を劇的に落ち着かせる9つの飲み物」について解説します。

ダイエット中の食欲を抑える飲み物のまとめ


食欲を抑える飲み物 食欲を落ち着かせるメカニズム
水によって空腹感がまぎらわされる
コーヒー カフェインによって食欲を抑えるコレシストキニンの分泌を促す
緑茶 ・カテキンが血糖値を安定させて食欲を落ち着かせる
・カテキンが脂肪代謝を促進させる
チャイティ シナモンが血糖値を安定させて食欲を落ち着かせる
豆乳 イソフラボンが食欲を落ち着かせる
ペパーミントティ ミントが気持ちを落ち着かせて食欲を抑える
ゴーヤ茶 モモルデシンが食欲を安定させる
紅茶 カフェインによって食欲を抑えるコレシストキニンの分泌を促す
炭酸水 炭酸ガスが胃を膨らませて満腹中枢を刺激する

食欲(空腹感)が起こる仕組み

ダイエットをしている人にとって食欲(空腹感)は、悩みの種となりやすい問題の一つだといえます。食欲によって食べ過ぎてしまうと、体重が増えるためです。そして、ダイエットを成功させるために食欲を我慢しようと努力しますが、ほとんどの人が最終的には空腹感に負けて食べてしまうのです。
こうした食欲を効率的かつ確実に抑えるためには、空腹感が起こるメカニズムについて理解しておくことが大切になります。
空腹感が生じる理由を把握しておけば、食欲に従って食べる必要はないことが理解できるのです。

偽の食欲(認知性食欲)を理解する

一般的に「空腹感は体にエネルギーが足りないから起こる」と考えられています。つまり、「体が栄養を補給するために食べ物を欲しているサイン」ということです。「血糖値(血液中の当分量)が下がるために食欲が生じる」という考えも、同じような思考だといえます。
確かに、体に必要なエネルギーが枯渇することで食欲が生じる場合もあります。
しかし実際には、ほとんどの人が感じている食欲は「栄養が足りていなかったり血糖値が下がったりしているために、体が食べ物を欲している」というサインではなく、脳によって作られた「偽の食欲」なのです。
人の体には、エネルギーが不足するために起こる「真の食欲」と、そうではない「偽の食欲」が存在しています。
真の食欲が起こったときには、食欲に従って食べ物を食べてカロリーを摂取することが大切になります。真の食欲を無視すると、飢餓状態になる可能性があるためです。
その一方で偽の食欲が起こったときには、エネルギー源が不足しているわけではないため、従う必要がありません。ほとんどの人は、こうした偽者の空腹感に従って食べ物を食べてしまうために太るのです

偽の食欲を刺激する原因

偽の食欲は、食べ物の匂いや外見、焼ける音などによって引き起こされます。こうした刺激が脳に伝わることで、脳が食欲を生み出すのです。
例えば、「ジューッ」といったステーキが焼ける音は、食欲を引き起こします。また、ケーキなどが焼ける甘い匂いや、テレビで紹介されている美味しそうなラーメンの映像も、同じように空腹感を招く原因になるのです。
これは、音や匂いといった情報が、食欲を生み出す「胃酸」を促すことが原因です。こうした体の反応は、専門用語で「頭部位相応答(cephalic phase response)」と呼ばれます。このcephalic phase responseが、偽の食欲を招く原因なのです。
実際に、食品を販売している企業は、このような音や匂い、見た目といった刺激が食欲を引き起こすことを知っています。
レストランで手間隙かけて美味しそうに盛り付けしているのも、テレビなどで頻繁に食べ物を宣伝しているのも、お客さんの食欲を刺激してたくさん商品を買ってもらうための戦略なのです。
こうした刺激は、体内にエネルギー源が満ちており、食べ物から栄養を摂る必要がないときでも食欲を引き起こすことになります。
また、「サッカリン」「アスパルテーム」「アセスルファカリウム」「スクラロース」「ネオテーム」といった人工甘味料も、(cephalic phase responseによる)偽の食欲を生み出すことが明らかになっています。
このように、音や匂い、見た目といった刺激、もしくは人工甘味料が偽の食欲を引き起こす原因となるのです。

偽の食欲には波がある

本物の食欲か偽者の食欲かを見分けるポイントは「空腹感の波」を感じることです。
例えば、エネルギーが枯渇していることが原因で食欲が沸いているのであれば、時間が経過するごとに空腹感が強まります。食べ物からエネルギーを補給しないと、体が動かなくなってしまうため、どんどん危険信号を強くするからです。
その一方で、偽の空腹感には波があります
例えば、テレビ番組で美味しそうな食べ物が紹介されているのを見ているときには、食欲が沸きます。ただ、その後にチャンネルを変えて他の番組を見ていると空腹感が弱まるのです。つまり、他のことをして気をまぎらわすことができれば、偽の食欲は消えるのです。
このように、食欲の波を知っておくと、偽の食欲による食べ過ぎを防ぐことができるようになります。
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食欲を抑える飲み物9選

ここまで述べたように、ほとんどの人が悩まされている空腹感は偽の食欲だといえます。つまり、空腹感があっても何かを食べる必要はないのです。
ただ、そうはいっても空腹感を覚えたときに何かを食べたくなるのは事実です。そうした際には。飲み物を上手く活用することで食欲を落ち着かせることができます。
そこで以下に、ダイエット中の空腹感を落ち着かせるために役立つ飲み物を記します。

空腹を感じたときには、まずは水を飲むようにしましょう。食べ物でなくても、水を飲むことで体が「満たされた」と感じて食欲を落ち着かせてくれます。
水であれば、どこでも飲めるため、空腹感をまぎらわす第一選択としては水を選択しましょう。

コーヒー

コーヒーには「コレシストキニン」と呼ばれる、食欲を抑える働きをする物質の分泌を促す作用があります。コーヒーに含まれているカフェインが、コレシストキニンの放出を促進するのです。
そのため、コーヒーは空腹感をまぎらわすために有効な飲み物であるといえます。
ただ当然ながら、血糖値を上げる砂糖などは入れずに、ブラックで飲むことが大切です。

緑茶

緑茶には、血糖値を安定させることで空腹感を落ち着かせる「カテキン」と呼ばれる成分が含まれています。
血糖値の変動は、空腹感を作る大きな要因です。そのため、緑茶を飲むことで血糖値の変動を小さくすることができれば、食欲は落ち着きます。
また、カテキンには継続的に摂取することで脂肪代謝を高める作用があることが明らかになっているのです。つまり、緑茶には食欲を抑えるだけでなく、痩せやすくする効果があります。
こうしたことから、緑茶は空腹感をまぎらわすために有効な飲み物だといえます。

チャイティ

チャイティとは、茶葉をミルクで煮出してスパイスを加えて作る、インドで愛飲されている飲み物です。そして、チャイティに使用される代表的なスパイスの一つに「シナモン」が挙げられます。シナモンには、カテキンと同じように血糖値を安定させて食欲を落ち着かせる作用があります。
そのため、シナモンが入っているチャイティには食欲を抑える効果があるのです。
こうしたことから、チャイティは空腹感をまぎらわすために有効な飲み物だといえます。

豆乳

食欲を強める一つの要因として、女性ホルモンの乱れが挙げられます。女性ホルモンのバランスが崩れることで、過剰な空腹感が作られるのです。
豆乳に含まれているイソフラボンには、女性ホルモンのバランスを整える作用があります。そのため、豆乳は女性ホルモンのバランスを整えて食欲を落ち着かせてくれるのです。
ただ、調整豆乳には砂糖が含まれているため、無調整豆乳を選択するようにしましょう。

ペパーミントティ

ペパーミントティの原材料である「ミント」は、昔から料理や薬に使用されていました。そして、ミントの香りは、気持ちを落ち着かせて食欲を抑える働きがあるのです。
そのため、ペパーミントティを飲むことで、空腹感をまぎらわすことができます。
このように、ペパーミントティもダイエット中の空腹感を落ち着かせるために有効な飲み物だといえます。

ゴーヤ茶

ゴーヤの苦味は「モモルデシン」と呼ばれる成分によって作られています。モモルデシンは、食欲増進作用があることで有名な成分です。
モモルデシンは、食欲不振時には食欲を高める作用があるのですが、気持ちを落ち着かせることで過食を防ぐ働きもします。つまり、モモルデシンには食欲を正常にする役割があるといえます
そのため、モモルデシンが豊富に含まれているゴーヤ茶には食欲を抑える効果があるのです。
こうしたことから、ゴーヤ茶は空腹感を紛らすために有効な飲み物だといえます。

紅茶

紅茶には、コーヒーと同じようにカフェインが含まれています。そのため、紅茶も「コレシストキニンの分泌を促して食欲を抑える」という作用をもっているのです。

炭酸水

炭酸水には、当然ながら炭酸が含まれています。炭酸は、胃内に入ると炭酸ガスを発生させて胃を膨らませます。その結果、満腹を感じ取る脳の満腹中枢が刺激されて、食欲が落ち着くのです。
こうしたことから、炭酸水も空腹感を紛らすために有効な飲み物だといえます。

食欲を抑える飲み物にに加えてはいけないもの、加えてもよいもの

ここまで述べた7つの飲み物は、ダイエット中に起こる空腹感を落ち着かせるために有効な飲料です。ただ基本的には、どの飲み物であっても、何も加えずにそのまま飲むようにしてください。飲み物に入れることで、逆に食欲を高めてしまう食品があるためです。
例えば、砂糖は血糖値を急激に高めます。そのため、コーヒーなどに砂糖を加えると、血糖値の急な変動によって食欲が強まるのです。
そうはいっても、飲み物に全く何も加えていけないわけではありません。入れても食欲を刺激せずに、味を良くしたり、さらに食欲を抑えたりする食品もあるのです。
そこで以下に、飲み物に入れる食品として避けるべきものと加えても良いものについて記します。

飲み物に加えるべきでないもの

既に述べたように、どの飲料であっても砂糖を入れることは避けるべきです。また砂糖でなくても、甘味料(天然・人工に限らず)も、飲み物には加えないようにしましょう。先述した通り、天然・人工甘味料は、インスリンの分泌を促して偽の空腹感を引き起こすためです。
基本的に、甘味料は血糖値を上げにくい傾向にあります。ただ、血糖値の上昇は引き起こさないものの、インスリンの分泌は促進するのです。
インスリンは、食欲を促進する作用をもっています。そのため、いくら血糖値を上げないといっても、飲み物に甘味料を入れることは避けるべきだといえます。
またその他にも、低脂肪ミルク(スキムミルク)は含有されている脂肪分が少なく食欲を抑える効果が低いため、お勧めできません

飲み物に加えても良いもの

ここまで述べたように、食欲を抑えるための飲み物には、砂糖や人工甘味料、低脂肪ミルクは加えないようにする必要があります。
その一方で、飲料に入れても問題ない食品も多く存在します。その中には、飲み物の味を美味しくするだけでなく、ダイエット効果を高める作用をもつ食品もたくさんあるのです。
例えば、コーヒーであれば「ココナッツオイル」や「中鎖脂肪酸オイル(MCTオイル)」は、体に蓄積されている脂肪の燃焼を高める作用があります。
またバターやギーは、ホイップクリーム(脂肪分35パーセント以上)、全乳などを加えると飲料の味ががまろやかになります。しかもこれらの食品は、成分のほとんどが脂肪分であるため、血糖値に影響することなく体にエネルギーを与えてくれるのです。そのため、食事制限中のエネルギー不足を防ぐだけでなく、食欲を抑える作用があるといえます。
このように、ダイエット中の食欲を抑える飲み物にさまざまな食品を加えることで、無理なく効率的に空腹感をまぎらわすことができるようになるのです。
最後に、食欲を抑えるための飲料に加えても良い食品についてまとめます。
・ココナッツオイル
・中鎖脂肪酸オイル(MCTオイル)
・バター
・ギー
・ホイップクリーム(脂肪分35パーセント以上)
・全乳
・ハーフアンドハーフ
・シナモン
・レモン
今回述べたように、ダイエット中に起こる食欲には、真の食欲と偽の食欲が存在します。ダイエットを成功させるためには、偽の食欲に従って食べ過ぎないようにすることが重要です。
そして、こうした偽者の空腹感をまぎらわすためには、コーヒーやハーブティーなどの飲み物を飲むことが有効です。ただ、飲み物や飲料に加える食品の中には、ダイエットを妨げる作用をもつものも存在します。そのため、空腹感をまぎらわすためとはいっても、使用する飲料は選ばなければいけません。
ダイエット中に空腹感で悩まされている人は、以上に記した9つの飲み物と食品を利用することで効果的に食欲を抑えることができるようになります。