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なかなか痩せない原因について解説:インスリン抵抗性の解消法

ダイエットをしている人の中には「頑張っているけどなかなか痩せない…」という悩みを持つ人が少なくありません。これは、一般的に痩せにくくなるといわれている30代や40代だけでなく、10代や20代の人たちにも起こっていることです。
そうした人たちの多くは、食事制限や生活習慣の見直しなどのダイエット方法が間違っています(ダイエットで食事制限をしても痩せない理由と対処法)。
ただ、正しい食事制限や生活習慣であっても痩せない人がいるのも事実です。
そうした場合、インスリン抵抗性が原因であるケースが少なくありません。インスリン抵抗性が高いと、糖質制限をしても体内のインスリン量が減らないため、ダイエットが上手くいきにくくなるのです。特に、長年肥満に悩まされているような人は、インスリン抵抗性が原因で痩せにくくなっています。
こうしたことから、なかなか痩せない人がダイエットを成功させるためにはインスリン抵抗性を改善することが一つのポイントになります。
そこで今回は、「なかなか痩せない原因であるインスリン抵抗性の解消法」について解説します。

インスリン抵抗性とは

インスリン抵抗性とは「インスリンの効きにくさ」のことを指します。
通常、食事で糖質を摂取すると、食べ物が腸から吸収されて血液中に入るため、血糖値(血液中の糖分量)が高くなります。ただ、血糖値の上昇は体にとって好ましくない現象です。そのため、すぐに血糖値を正常範囲まで下げようとする反応が起こります。
具体的には、血糖値を下げる作用を持つホルモンである「インスリン」が大量に分泌されることで血糖値は落ち着きます。
インスリン抵抗性は、こうしたインスリンが作用しにくくなってしまうため「インスリンが分泌されているにも関わらず血糖値が高い」という状態が維持されるのです。

インスリン抵抗性は脳、肝臓、筋肉に影響する

正常な場合、インスリンが作用すると血液中の糖分が細胞に取り込まれてエネルギー源として利用されます。
筋肉を動かすためにはエネルギーが必要です。そのエネルギーを作り出すためには、糖や脂肪などのエネルギー源が欠かせません。つまり、インスリン抵抗性があると、血液中の糖分がエネルギー源として使われにくくなるのです。
そして、こうしたインスリン抵抗性は主に脳と肝臓、筋肉の3部位に影響します。
肝臓と筋肉にはインスリン抵抗性が起こりますが、脳には直接的にインスリン抵抗性が生じません。脳のブドウ糖取り込みはインスリンに依存していないためです。ただ、肝臓と筋肉にインスリン抵抗性が起こってしまうと、脳の体重を調整する部位に悪影響を及ぼします。
脳内には、体重の「セットポイント」が定められています。セットポイントとは、体が決めている、その人があるべき体重です。
例えば、私のセットポイントはだいたい59キロになっています。そのため、ちょっと食べ過ぎて体重が増えても、すぐに59キロに戻ります。逆に、食べずに57キロまで体重が減っても、セットポイントである59キロまで増えるのです。
このように、基本的に体重は脳内のセットポイントによってコントロールされています
肝臓と筋肉のインスリン抵抗性高くなって、インスリンが体内であふれてしまった状態になると、脳内におけるセットポイントが高くなってしまうのです。つまり、重い体重でセットポイントが固定されてしまいます。
その結果、どれだけダイエットしてもやせにくくなってしまうのです。
また、それぞれにおけるインスリン抵抗性は独立して起こります。そのため、ある部位におけるインスリン抵抗性を改善しても、その他の場所におけるインスリン抵抗性は残ってしまうのです。
例えば、糖質制限をすることは肝臓におけるインスリン抵抗性を改善させます。しかし、筋肉におけるインスリン抵抗性は糖質制限だけでは戻りません。その一方で、運動は筋肉におけるインスリン抵抗性を下げますが、肝臓のインスリン抵抗性には影響しません。
このように、インスリン抵抗性は主に3部位で起こり、それぞれで独立して作られるのです。

インスリン抵抗性は高インスリン状態を引き起こす

こうしたインスリン抵抗性は、体内で高インスリン状態を作る原因になります。インスリンが効かない状態であると、体はどうにかして血糖値を下げようとして、さらにインスリンを分泌させるためです。
例えば、通常、食後の血糖値上昇を抑えるためにインスリン量が「10」必要だとします。それに対してインスリン抵抗性がある場合には、インスリン量が「10」では正常範囲まで下がらないのです。そうなると、血糖値を下げるためにインスリンが「15」や「20」と大量に作られることになります。
その結果、体内に大量のインスリンが存在するようになるのです(高インスリン状態)。

インスリン抵抗性による高インスリンが肥満を招く

インスリン抵抗性が高くなると、体内で大量のインスリンが合成されます。そして、高インスリン状態になると、太りやすく痩せにくい体になるのです。それは、セットポイントが高くなることとと、インスリンに脂肪蓄積作用があることが原因です。
既に述べたように、高インスリン状態になると、脳内におけるセットポイントが高くなります。その結果、いくら体重を減らそうとしても、セットポイントが変わらないため減量に成功しないのです。
特に、長年肥満に悩まされている人は、インスリン抵抗性によるセットポイントの問題が潜んでいる可能性が高いといえます。
また、インスリンには血液中の糖分を細胞内に取り込む働きがあります。ただ、必要以上に糖分が存在すると、血糖は脂肪として蓄えられることになるのです。
さらに、インスリンが作用すると血液中の脂肪が脂肪細胞に取り込まれやすくなります。つまり、体内のインスリン量が多くなるほど、以下のようなメカニズムによって体に脂肪が付きやすくなるということです。
「インスリン抵抗性 → 高インスリン状態 → 肥満」
このように、インスリン抵抗性によって高インスリン状態となると、結果的に肥満を招くことにつながるのです。

糖尿病とインスリン抵抗性

糖尿病について調べていると、インスリン抵抗性という言葉がよく出てきます。実際に、糖尿病とインスリン抵抗性には深い関係があるのです。
糖尿病とは、簡単に言うと「代謝異常によって血糖値が高くなった状態」だといえます。
既に述べたように、インスリン抵抗性になるとインスリンが分泌されているにも関わらず、血糖値が高くなっていまいます。こうした状態が続くと、体はどうにかして血糖値を下げようとするため、大量のインスリンを作り出そうとするのです。
その結果、インスリンを作り出すすい臓が疲れてしまって最終的にインスリンが分泌されなくなり、糖尿病と診断されます。
このように、インスリン抵抗性は糖尿病を引き起こす要因の一つです。

インスリン抵抗性を引き起こす原因

インスリン抵抗性を引き起こす原因としては主に「インスリン暴露量」「インスリン暴露時間」の2つが重要になります。どちらか1つだけではインスリン抵抗性を作りにくいです。

インスリンの暴露量

糖質を過剰に摂取すると、その分だけ血糖値が上昇します。例えば、食事で10グラムの糖質を摂ったときと50グラムの糖質を摂ったときでは、後者の方が血糖値が高くなります。
そして、血糖値が高くなれば、それに合わせてインスリンも大量に分泌されることになるのです。つまり、高インスリン状態になります。高インスリン状態はインスリン抵抗性を作り出す原因の一つです。
大量のインスリンに触れることで、肝臓や筋肉などがインスリンに慣れてしまい、インスリンが効きにくくなります。
こうしたことから、インスリンを過剰に分泌させるような食事や生活習慣は、インスリン抵抗性を引き起こす原因となるのです。

インスリンの暴露時間

高インスリン状態は、インスリン抵抗性を招く要因の一つです。ただ、食事によって高インスリン状態となっても、通常であればさまざまなホルモンが分泌されることで血糖値やホルモンバランスが調整されて、すぐにインスリン値も落ち着きます。
そうなると、肝臓や筋肉がインスリンに慣れる前に体内のインスリン量は減るのです。つまり、短時間であればインスリン抵抗性が作られることはないといえます。
例えば、以下のように3食の食事であれば、インスリンの暴露時間は短くなります。

insulineresistance

その一方で、大量に分泌されていなくても、常にインスリンに暴露されている状態になるとインスリン抵抗性が高まるのです。例えば、以下のように間食をした場合には、インスリンの暴露時間が長くなります。

insulineresistance

あなたが数年ぶりにジョギングをしたら、最初は非常につらいと感じるでしょう。ただ、毎日ジョギングを続けていると、徐々に運動に慣れて疲れを感じなくなるはずです。これは、心臓や肺、筋肉などが運動という刺激に慣れるために起こります。
このことと同じように、常にインスリンが体内で分泌されているような状態になると、肝臓や筋肉などがインスリンに慣れてしまうのです。その結果、インスリンが作用しにくくなってインスリン抵抗性が作られます。
このように「インスリンの暴露量」と「インスリンの暴露時間」という2つの条件が揃うことで、インスリン抵抗性は形成されるのです。
ちなみに、インスリン抵抗性が高い状態は、期間が長いほど改善しにくくなります。つまり、インスリン抵抗性によって肥満となっている期間が長いほど痩せにくいのです。
このインスリン抵抗性の時間依存的な性質が「慢性的な肥満の人はより痩せにくい」という原因の一つになっています。

糖質制限をしても痩せない原因はインスリン抵抗性にあった

糖質制限は、ダイエットを成功させるために欠かせません。血糖値を上げる糖質の摂取を減らすことで、肥満ホルモンであるインスリンの分泌を抑えることになるためです。ただ、中には糖質制限をしても痩せない人も存在します。
そうした場合には、インスリン抵抗性が改善できていない可能性が高いです。
既に述べたように、インスリン抵抗性はインスリンの暴露量だけでなく、インスリンの暴露時間が長くなることでも作られます。
一般的には、血糖値の上昇のみがインスリンの分泌を促すと考えられているため、糖質制限をすればインスリンの暴露時間も減るように思えます。しかし実際には、タンパク質や脂質などでもインスリンの分泌は促されるのです
確かに、タンパク質や脂質は糖質と比較すると血糖値への影響も少なく、インスリンの分泌は促しにくいです。ただ、全く血糖値が上がらなくてもタンパク質や脂質はインスリン分泌を促すことが明らかになっています。
そのため、いくら糖質制限をしても、間食などでちょこちょこと食べ物を食べていると、大量のインスリンでないにしても、常にインスリンが分泌されることになるのです。
つまり、インスリンの暴露時間が長くなってインスリン抵抗性が高まります。
このように、糖質制限をしても間食などによってちょこちょこ食べをしていると、インスリン抵抗性が改善されずに痩せることができないのです。

インスリン抵抗性を改善して痩せるためのポイント

インスリン抵抗性を改善するためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。それらのポイントを意識して生活することで、インスリン抵抗性をスムーズに改善できるようになるのです。

インスリン抵抗性を改善する3つのポイント

ここまで述べたように、インスリン抵抗性は筋肉と肝臓、脳の3部位で起こります。そして、それぞれの部位で独立してインスリン抵抗は作られます。つまり、インスリン抵抗性が高まる原因は一つではないということです。
そこで以下に、インスリン抵抗性を改善するための3つのポイントについて記します。
 ・運動量
筋肉は、通常であればインスリンの分泌がないと血糖を取り込むことはできません。つまり、インスリン抵抗性が高い状態だと、血液中にどれだけ糖分があっても筋肉のエネルギー源として利用できないのです。
ただ、運動によって筋肉を収縮させると、インスリンがない状態でも筋肉は血糖を取り込んでエネルギー源として利用できるようになります。
筋肉には、血液中から糖分を取り込む働きを持つ「グルット4」と呼ばれる糖輸送体が存在します。インスリンは、こうしたグルット4の作用を促すことで、血糖を筋肉内に取り込ませるのです。
運動による筋収縮には、インスリンとは関係なくグルット4の働きを促す効果があります。つまり、運動によって筋肉を使うほど、インスリンが存在しなくても血糖を筋肉のエネルギー源として利用できるようになるのです。
そのため、運動量を増やすことは、筋肉におけるインスリン抵抗性を改善することにつながります。
 ・糖質制限
糖質制限は、血糖値の上昇を抑えるため、インスリン抵抗性を作り出す「インスリンの暴露量」を減らすことになります。そのため、食事からの糖質摂取量を少なくすることは、インスリン抵抗性を改善するためには重要です。
 ・ファスティング(ファスティング、絶食、断食)
また既に述べたように、大量のインスリン暴露だけでなく、長時間のインスリン暴露もインスリン抵抗性を作り出す要因になります。そして、血糖値を上昇させる糖質だけでなくタンパク質や脂質なども、インスリンの分泌を促すのです。
つまり、インスリンの暴露を完全に避けるためには「ファスティング(ファスティング、絶食、断食)」をする必要があるということになります。
ファスティングとは、一定期間固形物を摂取しない食事法です。例えば、朝食を抜くことは約16時間(前日の夕食から当日の昼食)のファスティングになります。
そして、ファスティングをしている間は水以外には何も摂取しないため、インスリンが分泌されることはないのです。そのため、ファスティングをすることは以下のようにインスリンの暴露時間を減らすことにつながります

insulineresistance

このように、ファスティングはインスリン抵抗性を改善させるための一つのポイントです。

インスリン抵抗性を改善する具体的な方法

糖質制限をしてもなかなか痩せない人は、インスリン暴露時間が問題で起こるインスリン抵抗性が生じている可能性が高いといえます。そして、インスリンの暴露時間を短くしてインスリン抵抗性を改善するためにはファスティングが有効です。

ファスティングとカロリー制限の違い

ファスティングを行う上では、まず「ファスティングとカロリー制限は違う」という事実を理解することが大切です。
ファスティングは一定期間は全く食べ物を食べません。つまり、食事の頻度が少なくなります。その一方で、カロリー制限は一回の食事(カロリー)量を減らすだけで、食事の頻度は変わらないのです。
どれだけカロリーを減らしてもインスリンは分泌されるため、食事の頻度が変わらなければインスリンの暴露時間における問題は解消されません
さらに、カロリー制限をすると、体はエネルギー不足となって冷え症や倦怠感、頭痛などのさまざまな不調が出現します。また、エネルギー不足は空腹感や基礎代謝量の低下を引き起こすことが明らかとなっているのです。
つまり、カロリー制限は不調を招くだけでなく、痩せにくくなる可能性があるといえます。
それに対してファスティングでは、食事の回数は減らすものの基本的にはカロリーを制限しません。そのため、エネルギー不足が起こらないのです。そして、ファスティングではカロリー制限で生じる空腹感が起こりにくくなります。
さらにファスティング中は、基礎代謝は下がるどころか高くなることが明らかになっているのです。これは、ファスティングによって代謝を高める「アドレナリン」や「成長ホルモン」といったホルモンの分泌が促されるためだと考えられます。
このように、ファスティングとカロリー制限では、体に起こる反応が全く異なるのです。

24時間ファスティング、36時間ファスティングでインスリン抵抗性を解消して痩せる方法

それでは、ここからは具体的なファスティングの方法を解説します。自宅でファスティングを行う場合には、主に「24時間ファスティング」と「36時間ファスティング」が安全かつ効果的です。24時間ファスティングは、24時間絶食することで、36時間ファスティングは36時間の絶食になります。
それぞれにおけるタイムスケジュールは、以下のようになります。
 ・24時間ファスティング


月曜日(ファスティング期間) 火曜日 水曜日(ファスティング期間) 木曜日
・朝食、昼食なし(ファスティング)
・夕食摂取
カロリー制限をせずに普通に摂取
できるだけ胃腸に負担が小さいものを食べる
・朝食、昼食、夕食を普通に食べる ・朝食、昼食なし(ファスティング)
・夕食摂取
カロリー制限をせずに普通に摂取
できるだけ胃腸に負担が小さいものを食べる
・朝食、昼食、夕食を普通に食べる


このように、朝食と昼食を抜くファスティングを1日置きに実施することで、間欠的な24時間のファスティングを行うことができるようになります。
 ・36時間ファスティング


月曜日(ファスティング期間) 火曜日 水曜日(ファスティング期間) 木曜日
朝食、昼食、夕食なし(ファスティング) 朝食、昼食、夕食を普通に食べる
ただ、朝食は野菜やフルーツ、スープなど軽いものにする
朝食、昼食、夕食なし(ファスティング) ・朝食、昼食、夕食を普通に食べる
ただ、朝食は野菜やフルーツ、スープなど軽いものにする


36時間ファスティングの場合は、ファスティング日は水以外には1日何も摂取しません。24時間ファスティングよりもに絶食時間が長いため、翌日の朝食は24時間ファスティング後の食事以上に胃腸への負担が少ない食品を摂ることが大切です。
以上は、24時間と36時間ファスティングのタイムスケジュールの例になります。ただ、この通りに行う必要はないため、それぞれの生活に合わせたファスティングを実施することが大切です。

インスリン抵抗性改善を目的としたファスティング中に注意すべきこと

ファスティング中には、いくつか注意しなければいけないことがあります。24時間や36時間のファスティングでは基本的に問題は起こりにくいですが、中には不調が生じる人が存在するのも事実です。
そのため、ファスティング中に起こりやすい問題について事前に知っておくことが重要になります。
 ・脱水
ファスティングをしているときには、脱水が起こりやすい傾向にあります。ファスティング中は、普段摂取している食物に含まれる水分量の分だけ水分摂取量が減るためです。
例えば、もやしやレタス、きゅうりといった野菜は、全体の約95パーセントが水分で構成されています。そのため、ファスティングによってこれらの野菜を食べないと、その分だけ水分摂取量が減ることになるのです。
さらに、ファスティング中にはインスリン分泌量が少なくなります。そして、インスリンには尿の排泄を抑える働きがあるため、インスリン量が減ると尿が出やすくなるのです(利尿作用)。
このように、ファスティング中にはさまざまなメカニズムによって脱水が起こりやすくなっています。そうしたことを避けるためにも、ファスティング中には普段以上に意識して水分摂取を心がけることが大切です。できれば、1.5~2リットルの水を飲むようにしましょう。
 ・頭痛
ファスティングを始めたときには、頭痛を訴える人が少なくありません。ファスティング中の頭痛は、塩分不足と脱水によって起こる可能性が高いです。
インスリンには、水分だけでなく尿から塩分の排泄を抑える作用があります。そのため、ファスティングによってインスリン量が少なくなると、その分だけ体内の塩分量も減るのです。
また、ファスティング中は食品を摂らないため、当然ながら塩分の摂取量も少なくなります。
このように、脱水と同じで、塩分も食物からの摂取量が減るだけでなく排泄量が少なくなるため、体内で塩分不足が生じるのです。その結果、頭痛が発生することになります。
こうしたことを避けるためにも、ファスティング中には水と同じように塩分も摂取するように心がけましょう。
 ・めまい、吐き気
ファスティング中のめまいや吐き気は、脱水が原因で起こります。
 ・筋肉の痙攣
ファスティング中に筋肉の痙攣が起こった場合には「マグネシウム不足」が疑われます。食品から摂取するマグネシウム量が少ないために、筋肉の痙攣が生じるのです。
そのため、ファスティング中に痙攣が起こったときには「ミネラルウォーター」や「マグネシウムのサプリメント」を摂取するようにしましょう。
 ・便秘
ファスティング中は、食物の摂取量が少なくなるため、その分だけ腸へ刺激が加わりにくくなります。実際に、ファスティング中に便秘で悩まされる人は少なくありません。特に、ファスティング日以外の食事においても食物繊維の摂取量が不足していると便秘になりがちです。
そのため、ファスティング中に便秘となった場合には、野菜や果物などの食物繊維が豊富な食品を摂取するように心がけましょう。
 ・糖尿病
糖尿病の人は、担当である医者の監視の下にファスティングを行うことが大切です。もし、医師からのフォローがない場合にはファスティングは避けるべきだといえます
特に血糖値を下げる薬を飲んでいる場合には、ファスティング中は血糖値が低く維持されるため、低血糖への注意が必要です。
こうしたことから、糖尿病の人は必ず医師の監視の下で血糖値を測定しながらファスティングするようにしましょう。
今回述べたように、糖質制限などを実施してもなかなか痩せない人は、インスリン抵抗性に原因がある可能性が高いです。特に、肥満期間が長い場合には、インスリン抵抗性が治りにくくなっています。
そうした際には、間欠的なファスティングを行うことでインスリン抵抗性を改善することが大切です。間欠的ファスティングによってインスリン抵抗性が良くなれば、自然と痩せやすい体に変化します。
痩せにくくて悩んでいる人は、ぜひ間欠的ファスティングを行うようにしましょう。ただ、ファスティング中に生じる不調に関しては注意が必要です。