脂質ダイエットによる体質改善

低血糖症体質と低血糖症の類似疾患を学びダイエットで成功する

ダイエットを成功させるために、食事の制限は非常に重要になります。ただ食事制限は、適切な方法で行わないと体の不調を招くことになります。

 

そして、食事制限によって問題となりやすいものに「低血糖症」があります。低血糖症とは、血糖値が低下することで、脳の働きを中心に体のさまざまな機能に支障が生じる病気です。

 

ダイエットを行っている人の中には、低血糖症となりダイエットを諦める人が多くいます。ただ、低血糖症は適切な食事制限を行えば防ぐことができます。

 

しかし中には、もともと低血糖症を引き起こしやすい体質の人がいます。また、他の病気によって低血糖症と似たような不調を訴える人もいます。そうした人たちは、他疾患との見極めを行った上で、他の人以上に低血糖症の発症に注意してダイエットを実践する必要があります。

 

そこで今回は、「低血糖症になりやすい体質」について解説します。

 

低血糖症となりやすい6つの体質

ダイエットを成功させるためには、正しい食事制限が欠かせません。誤った食事制限を行うと、体の不調を引き起こすことにつながり、結果的にダイエットの失敗につながります。

 

基本的には、正しい食事制限を行っていれば低血糖症になることはありません。ただ、体質的に低血糖症を発症しやすい人はいます

 

そのため、低血糖症になりやすい体質を理解した上で、ダイエットに望むことが大切です。そうすることで、食事制限に失敗してダイエットを諦めることが少なくなるはずです。

 

低血糖症を引き起こしやすい体質には、主に「胃下垂・胃酸過多」「貧血」「先天的膵臓(すいぞう)機能障害」「アレルギー体質」「自律神経失調症」「甲状腺機能障害」の6つが挙げられます。以下に、それぞれについて解説します。

 

胃下垂

胃下垂の人は、胃壁の弾力性が低下しているため、胃内に入った食べ物の消化が悪くなります。その結果、食べ物から得られる栄養が不足してしまうため、低血糖症を引き起こしやすくなります。

 

また低血糖症だけでなく、鉄分の吸収も悪くなるため、「鉄欠乏性貧血」にもなりやすいです。そして、貧血は胃腸による消化活動のために必要なエネルギー産生が不足してしまうため、さらに消化能力を低下させます。

 

このように、胃下垂による栄養吸収障害は、低血糖症を引き起こしやすくする一つの要因になります。

 

そして胃下垂の人は、以下のような対処を行なうことで、低血糖症の発症を防ぐことができます。

 

 ・食べ過ぎ、飲みすぎ、過労を避ける
 ・定期的な運動を行う
 ・食事を少量で頻回にする

 

貧血

貧血になると、腸の血流が不足するため、腸の働きが低下して腸からの栄養吸収が悪くなります。

 

また基本的に、細胞を動かすエネルギーを産生するためには酸素が必要不可欠です。貧血では、細胞の活動に必要なエネルギーの産生に欠かせない酸素が不足してしまうため、エネルギー不足となります。その結果、胃腸の活動がさらに悪くなります。

 

貧血体質の人は、こうした消化能力の低下に加えて、易疲労性や集中力の低下、呼吸の不安定性、イライラなどを伴うことが多いです。

 

こうした貧血体質の人は、以下のような対処を行うことが大切です。

 

 ・鉄分を適切に摂取する
 ・タンパク質食品をしっかりと摂取する
 ・極端な食事制限は避ける

 

膵臓機能障害

先天的、もしくは生活習慣の不摂生によって膵臓の働きが悪くなると、低血糖症を引き起こしやすくなります。

 

膵臓は、「インスリン」と「グルカゴン」と呼ばれる2つのホルモンによって血糖値のコントロールを行っています。そのため、膵臓の機能が低下してしまうと、血糖調整能力に問題が生じて低血糖症を引き起こしやすくなります

 

具体的には、以下のような生活習慣の乱れによって膵臓の機能は障害されます。

 

 ・糖質、カフェイン、アルコールの過剰摂取
 ・不規則な食事
 ・運動不足

 

そのため、こうした膵臓の機能障害によって血糖コントロールに問題が生じている人は、以下の対処法を行うことが大切です。

 

 ・糖質の過剰摂取を避ける
 ・適度な運動を行う
 ・ビタミン、ミネラルを摂取する(代謝の改善)

 

アレルギー体質

アレルギー体質の人の体では、アレルギー症状を抑えるために、「副腎(ふくじん)」と呼ばれる臓器から「コルチゾール」というホルモンが多く分泌されています。

 

そして、コルチゾールはアレルギーや炎症を抑える作用に加えて、血糖値を上げる働きがあります。

 

そのため、アレルギー体質によってコルチゾールが過剰に分泌されると、副腎が疲労してコルチゾールを十分に作ることができなくなります。その結果、血糖コントロールが上手くいかず、低血糖症になります。

 

さらに、低血糖症がひどくなると、アレルギーを悪化させることにモつながるため、低血糖症とアレルギーの悪循環に陥ります。また、コルチゾールが不足した場合には、関節炎や皮膚炎などの炎症性疾患を発症しやすくなります。

 

そして、こうしたアレルギー体質の人は、以下のような点に注意する必要があります。

 

 ・タンパク質を十分に摂取する(ホルモンの材料となるため)
 ・アルコールやタバコなどの刺激物を控える
 ・抗生物質など薬の過剰摂取を避ける

 

自律神経失調症

自律神経は、さまざまなメカニズムによって血糖値をコントロールしています。

 

例えば血糖値が正常値から外れると、脳から自律神経に指令が送られます。そして、自律神経によってホルモンの分泌が調整されることで血糖値が安定します。

 

また血糖値の低下は、自律神経を介して脳に空腹感や満腹感を引き起こします。つまり、自律神経によって食欲をコントロールし、食事を通して血糖調整を行います。

 

このように、自律神経は血糖コントロールに深く関わっているため、自律神経失調症の人は、低血糖症を引き起こしやすくなります。

 

さらに、自律神経は胃腸の働きに深く関係しています。そのため、自律神経のバランスが悪くなると、胃腸の活動も低下してしまうため、食べ物の消化吸収が妨げられます。その結果、栄養吸収障害を引き起こし、低血糖となります。

 

自律神経失調症の人は、以下のことに注意する必要があります。

 

・規則正しい生活を行う
・睡眠や休息を十分に取る
・適度な運動を行う
・日光を浴びる
・カルシウム、マグネシウムを十分に摂取する

 

甲状腺機能障害

甲状腺ホルモンは、腸から血管内へのブドウ糖の吸収を促します。また甲状腺ホルモンは、他にもエネルギーの産生や栄養素の代謝に関わっています。

 

つまり、甲状腺ホルモンには血糖値を上昇させる作用があります

 

そうしたことから、甲状腺ホルモンの分泌が過剰になると、食後の急激な血糖値上昇が起こります。血糖値が急に上がると、体は反射的に血糖値を下げようとして、逆に低血糖状態になります。これを「反応性低血糖症」といいます。

 

また甲状腺ホルモンの分泌が低下すると、必要なときに血糖値が上がらなくなるため、低血糖症となります。

 

甲状腺ホルモンの分泌が過剰な場合には、以下のことに注意する必要があります。

 

・規則正しい食事(高タンパク質食)
・タンパク質、ビタミンB、ビタミンC、カルシウム、マグネシウム、ビタミンE、EPA、レシチンの摂取

 

逆に、甲状腺ホルモンの分泌が低下しているケースでは、以下のような点に注意しなければいけません。

 

・アルコールやジュースなどの高カロリーな飲食物は避ける
・バランスの良い食事を規則正しく食べる
・タンパク質、ビタミンE、EPA、カルシウム、レシチン、ビタミンCの摂取

 

その他

低血糖症には、ビタミンやミネラル不足が大きく関係しています。それは、糖質の代謝にはビタミンとミネラルが欠かせないためです。

 

その中でも、特にビタミンBは低血糖症に深く関係しています。そのため、ビタミンBを食事から大量に摂取しないといけないような「ビタミンB依存体質」の人は、低血糖症になりやすいといえます。

 

また、脂質代謝異常症や高尿酸血症などの代謝異常がある人も、低血糖症になりやすい体質だといえます。

 

低血糖症の原因

低血糖症は、血糖コントロールが上手くいかないことで起こる病気です。健康であれば、血糖値が大きく変動しても、すぐに正常範囲に戻ります。

 

ただ、血糖コントロール能力に問題がある場合には、急に血糖値が上下したり、慢性的に正常値から逸脱してしまったりするという状態になります。その結果、低血糖症を発症します。

 

そのため、低血糖症の原因には、血糖コントロール能力が大きく関係しているといえます。

 

そして、血糖値の調整に主に関与しているものは「ホルモン」になります。ホルモンの中でも、膵臓(すいぞう)から分泌される「インスリン」と「グルカゴン」は、血糖をコントロールする中心的な役割を持つホルモンです。

 

具体的には、インスリンは上がりすぎた血糖値を下げ、逆にグルカゴンは下がりすぎた血糖値を上げる作用があります。

 

この2つのホルモンが相互にバランス良く働くことで、血糖値は維持されます。そして、こうしたホルモンの分泌に影響する因子には、以下のようなものが挙げられます。

 

膵臓の疲労

糖質の過剰摂取や意図的な過食は、膵臓に過度な負担をかけて、膵臓からのインスリンとグルカゴンの分泌量を少なくします。また過剰な脂肪の摂取も、脂肪の消化のために膵臓から「リパーゼ」というホルモンの分泌を促すため、膵臓を疲弊させます。

 

低血糖症の多くは、こうした食事の偏りによる膵臓の疲労から起こる機能低下が原因になります。

 

自律神経の乱れ

ホルモンの分泌は、自律神経によってコントロールされています。自律神経とは、内臓や心臓、ホルモンなどの生命維持に欠かせない働きを無意識下でコントロールしている神経です。

 

ストレスや寝不足、食生活の不摂生、運動不足などによって自律神経の働きは悪くなります。その結果、自律神経のよるホルモンコントロールが上手くいかずに、低血糖症が発症します。

 

また、当然ながら血糖値を維持するためには、食事からの栄養が欠かせません。糖質によって血糖値が上昇することはもちろんのこと、脂肪やタンパク質は糖を作る原料になります。

 

そのため、食事からの栄養吸収が障害された場合には、血糖値が低下することになります。

 

具体的には、アルコールの過剰摂取やビタミン・ミネラルの摂取不足によって、栄養吸収は障害されやすいです。

 

アルコールを飲むと、アルコールの分解のために肝臓が働きます。そして、肝臓でアルコールの分解が行われる際に、「ナイアシン」と呼ばれるビタミンが大量に消費されます。さらにアルコールは、腸からのビタミンB6の吸収を妨げます。

 

ビタミンやミネラルは、細胞の代謝を行うために必ず必要な栄養素です。

 

そのため、アルコールによってビタミンの消費が増すだけでなく吸収が妨げられたり、食事によるビタミンとミネラルの摂取が少ない状態であったりした場合、低血糖症を発症することにつながります。

 

低血糖症の原因としては、以上のように「ホルモン分泌コントロール不良」や「栄養不足」といったことがあります。

 

低血糖症と類似した病気

低血糖症は、ホルモン分泌のコントロール不良や栄養不足などが原因で起こります。そして、その背景には、食事の偏りやストレスといった生活習慣の崩れがあることがほとんどです。

 

ただ、そうした生活習慣の問題による低血糖症ではなく、特定の病気が原因で低血糖症と同じような症状を引き起こすケースもあります。

 

低血糖症に類似した症状が出現する病気には、以下のようなものがあります。

 

・鉄欠乏性貧血
・甲状腺機能亢進症
・うつ病
・てんかん発作
・メニエール病
・自律神経失調症
・起立性低血圧症

 

これらの病気では、低血糖症に似たような症状が出現します。そして、もしこのような疾患がある場合には、いくら生活習慣を正しても症状は改善しません。根本的な問題となっている病気に対する治療が必要になります。

 

そこで、以下にこれらの疾患と比較して低血糖症のみに生じる特徴を記します。

 

体調の不調が食事の時間帯と関係している(食後3時間、夕方、食直後など)。そして、その時間帯を過ぎたり、食事を摂ったりすると症状が良くなる。
・急に目のかすみやイライラ感、甘いものが食べたくなるなどの症状が出現することがある。
・1日の中で症状に波がある
・低血糖特有の症状(起床時の異常な倦怠感、食後の眠気、頭痛、日光に対する過敏性、精神症状)

 

以上のような特徴的な症状が認められた場合には、低血糖症である可能性が高いといえます。一方で、こうした特徴がない場合には、低血糖症以外の病気が隠れている可能性が高いため注意してください。

 

今回述べたように、ダイエット中の食事制限では、正しい方法であれば低血糖症を発症することはありません。ただ、もともと体質的に低血糖症となりやすい人は、通常以上に注意する必要があります。また、低血糖症と類似した症状を引き起こす病気についても理解しておくことが大切です。

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