呼吸の質を高めるための筋肉と骨の動き方

呼吸は無意識に行われる一方、自分でコントロールすることもできる運動の一つです。
また、呼吸は自律神経とも関わっているため、上手く使うことで、心身をリラックスさせることができます。

 

一方で、長時間に渡るデスクワークや不良姿勢は、呼吸を助ける筋力の低下を招きます。

 

呼吸の仕組みを知り、効果的な呼吸をすることで、身体の不調を整えることができます。

 

 呼吸とは
呼吸とは、肺に酸素を取り込み、二酸化炭素を排出する一連の動作です。

 

我々動物は、食物を食べてエネルギーを得ることで生きています。この食物をエネルギーに変換する際に必要になるのが「酸素」です。エネルギーへの変換に使われた酸素は二酸化炭素に変わります。二酸化炭素は身体にとって不要なので、体外に放出されます。

 

呼吸を行う主な臓器は「肺」です。体内では、肺に取り込んだ空気を介して、酸素と二酸化炭素の受け渡しが行われています。

 

また、呼吸は肺単独では行うことができません。「横隔膜(おうかくまく)」という筋肉の収縮や、肋骨と胸骨で作られる胸郭」が動くことで、肺が膨らんだりしぼんだりして空気の入れ替えをしています。

 

 呼吸を行うための肺と筋肉の働き
呼吸に関する器官を呼吸器系と言います。呼吸器系は肺、上気道、下気道で構成されています。

 

肺は左右に1つずつあり、右肺の方が10%程大きくなっています。また肺は、「肺胞」というガス交換を行う組織が集まってできています。肺胞は大きさが0.1~0.2mmの袋状の構造であり、これらがぶどうの房のように連なり、肺全体で3~5億個にもなっています。

 

この肺胞に空気を送り込むために、「横隔膜の上下運動」や「胸郭の拡大・収縮運動」が行われます。つまり、呼吸を改善したい場合は、これらの運動をするための筋肉を適切に働かせる必要があります。

 

 横隔膜を使った「腹式呼吸」
横隔膜は、腰椎(腰の骨)から肋骨下端までのドーム形状で膜状の筋肉です。また、胸郭は、肋骨、胸骨及び胸椎で構成されています。そして、横隔膜と胸郭で囲まれた空間を胸腔とよびます。

 

腹式呼吸は横隔膜と胸腔で行われる呼吸のことを言います。

 

横隔膜が収縮すると、胸腔内の圧力が下がることで空気が肺の中に入り込みます。その後、横隔膜が緩むと横隔膜は元の位置に戻るため、胸腔の圧力が上がることで空気が外に出されます。

 

 胸郭を動かす「胸式呼吸」
胸郭を動かすことで、胸腔内の圧力を変化させて行う呼吸を「胸式呼吸」と言います。

 

胸式呼吸は肋骨と肋骨の間にある「肋間筋」を使った呼吸です。肋間筋には2種類あり、吸うため(肋骨の間を広げる)の「外肋間筋」と、吐くため(肋骨の間を縮める)「内肋間筋」が協調して働くことで行われます。

 

外肋間筋が働くと、肋骨が上部に引き上げられます。そうなると、胸腔の内圧が下がり。空気が取り込まれます。逆に、内肋間筋が働くと胸郭が狭くなるため、空気が押し出されます。

 

 呼吸の質を上げるための胸郭の柔軟性と肩甲骨周りの筋肉
腹式呼吸と胸式呼吸の両方に関係するのが胸腔です。胸腔を大きくすることができれば、効率的に空気を取り込むことが可能となり、呼吸の質を上げられます。では、胸腔を大きくするためにはどうすればよいのでしょうか。

 

そのためには、胸郭の柔軟性や肩甲骨周りの筋肉を柔らかくすることが必要です

 

胸骨は、胸の中心を通ってみぞおちの上部までにある骨です。そして、そこにつながるようにして左右の肋骨が肺を囲んでいます。

 

実は、胸骨と肋骨は直接つながっていません。これら二つは肋軟骨という軟骨によってつなげられています。この肋軟骨は柔軟性があり、肋骨が動きやすいように補助をしています。

 

また胸骨は、「胸鎖関節」という関節で鎖骨とつながり、鎖骨は、肩甲骨までつながっています。

 

そして、肩甲骨は胸郭上に乗っている構造になっており、「肩甲胸郭関節」と呼ばれる関節を作ります。

 

つまり、呼吸の質を上げたい場合は、胸骨周りの筋肉の一つである大胸筋などを緩めるだけでは十分ではありません。肩甲骨や腕を含めた胸周辺の筋肉も緩めて、胸郭にかかる負担を減らし、胸腔が大きく動くようにすることも有効な手段の一つとなります。

 

このように、呼吸は筋肉や骨が単体で動いているのではなく、多くの部位が連動しています。呼吸の質を上げるためには、胸周りの筋肉だけではなく身体全体のつながりを考えたアプローチが必要となります。

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