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お風呂で効果的に痩せるストレッチのポイントと具体的な方法

お風呂は、入り方次第でダイエット効果を高めるサポートになります。そして、入浴方法を工夫するだけでなく、お風呂の中でストレッチを実施すれば、さらに痩せやすい体質を作ることができるのです。
ただ、お風呂の中でストレッチを行う際には、いくつか押さえておくべき注意点やポイントがあります。ストレッチによるダイエット効果を発揮させるためにも、正しい方法を理解しておくことが大切です。
そこで今回は、「お風呂で効果的に痩せるストレッチのポイントと具体的な方法」について解説します。

お風呂でのストレッチで得られるダイエット効果

お風呂の中でストレッチをすると、ダイエット効果を高めることにつながります。特に、ストレッチには「自律神経を整える」「むくみを解消する」という2つのダイエット効果があります。

自律神経を整える

ストレッチに体をリラックスさせる効果があるのは、あなたも知っているはずです。そして、体がリラックスするのは、自律神経のバランスが整うことにつながります。
自律神経とは、体を興奮させたりリラックスさせたりする神経です。自律神経は、興奮を高める「交感神経」と気持ちを落ち着かせる「副交感神経」の2つによって構成されています。交感神経と副交感神経がバランス良く働くことで、体の機能をコントロールしているのです。
例えば、ストレスを感じると交感神経が強く働きます。そうなると、興奮して眠れなくなったり、心拍数が高くなったりといった反応が起こります。逆に、リラックスして副交感神経が優位に働いている状態であれば、眠くなったり、心拍数が低くなったりするのです。
現代人の多くは、ストレスや睡眠不足などによって交感神経が強く働き過ぎています。つまり「交感神経 > 副交感神経」という状態で自律神経のバランスが崩れているのです。
そのため、ストレッチによって体がリラックスして副交感神経の働きが高まると、自律神経のバランスが整います。
そして、自律神経は体重増減をコントロールしているホルモンの分泌を調整しているのです。ダイエット成功の鍵を握っているのは、カロリーではなくホルモンです。ダイエットとホルモンの関係については「リラックスしたり筋肉を柔らかくしたりすることで、血液やリンパ液などの流れを促してむくみを解消する効果があるのです。
リラックスして副交感神経が活性化されると、血管が広がるため血行が良くなります。また、血管は筋肉の中を通っているため、筋肉が柔らかくなると血流は促されます。
そして血行が良くなった結果、顔や脚に溜まっていた水分が循環するようになるため、むくみが解消されるのです。
このように、ストレッチには「むくみを解消する」というダイエット効果があります。

お風呂でストレッチをするメリット

ここまで述べたように、ストレッチは自律神経を整えたり、むくみを解消したりすることでダイエット効果を高めます。そしてこうしたダイエット効果は、お風呂の中で実施することで、さらに効果的となるのです。

血流が良くなっている

お風呂に入ると、体が温まりリラックスするため、副交感神経が活性化されます。そして既に述べたように、副交感神経の働きが強くなると、血管が広がるため血流が良くなります。
血行が良い状態でストレッチをすれば、むくみの原因である水分は循環しやすくなるのです。

筋肉が柔らかくなっている

さらに、お風呂に入ると温熱効果とリラックス効果によって筋肉が柔らかくなります。また、血流が良くなることは筋肉の緊張を和らげることにつながりますし、筋肉が柔らかくなると血行を促すことになります。
当然、ストレッチは筋肉をほぐす目的であるため、お風呂で筋肉が柔らかくなっている状態の方が効果は高いです。そして、筋肉がリラックスしていることは、むくみを解消することにもつながります。

習慣化しやすい

ストレッチにダイエット効果があることは理解していても、生活の中で運動する時間を作れない人は多いです。ただ、お風呂の中で行うストレッチであれば、比較的習慣化しやすいです。
このように、習慣化しやすいことも、お風呂の中でストレッチを行うメリットといえます。

お風呂でストレッチをする際の注意点

お風呂の中だけではありませんが、ストレッチをする際には、いくつか注意しなければいけないことがあります。ストレッチは、やり方を間違うと逆効果になる可能性があるのです。

痛みを我慢しない

ストレッチを行っている人の中には、痛みを我慢しながら筋肉を無理やり伸ばす人が少なくありません。確かに、物理的に伸ばした方が筋肉は柔らかくなりそうな気がします。
しかし、筋肉には「無理に伸ばすと、逆に縮こまって伸張されないようにする」という特徴があります。これは、筋肉が断裂しないように備わっている仕組みです。
例えば、座っている状態で眠たいときには、首が「コクッコクッ」と、うつむいたり戻ったりを繰り返すような動作が起こります。そして、コクッとうつむく動きが生じるときには、首の後側にある筋肉は、急激に伸ばされることになります。
もし筋肉に無理やり伸張されたとき、反射的に縮こまるような仕組みが備わっていなければ、首はそのまま下にうなだれてしまうのです。その結果、首の後側にある筋肉はさらに伸ばされて断裂してしまいます。
こうした理由から、筋肉は無理やり伸張しても伸びないのです。
実際、無理にストレッチをしている場合には、筋肉は痛みを発します。そのため、痛みを感じた時点で「筋肉を伸ばし過ぎている可能性が高い」ということです。もちろん、心地よい程度の痛みであれば問題ありません。ただ、顔をしかめたり肩に力が入ったりする程の痛みを感じるまでは、伸ばさないようにしましょう。
ちなみに、痛みを伴うようなストレッチは、交感神経を活性化させるという意味でも避けるべきです。

強くしない

ストレッチは、基本的には刺激を強くしないようにすることが大切です。
既に述べたように、ストレッチを強くしても痛みを伴うだけであり、筋肉を効果的に伸ばすことはできません。逆に自律神経のバランスを崩して、ストレッチの効果を下げることになります。
こうしたことからも、ストレッチは刺激を強くしないことが大切です。

息を止めない

ストレッチをする際には、筋肉を伸ばすことだけを意識してしまい、呼吸を止めてしまう人が少なくありません。ただ、ストレッチのときには、呼吸を止めないようにすることが重要です。
ストレッチは、筋肉を柔らかくしたり血行を良くしたりすることでダイエット効果を発揮します。そのため、もし筋肉や血管の働きに関わる自律神経のバランスが崩れていると、筋肉は緊張してしまい、血行も悪い状態になってしまうのです。
こうしたことから、ストレッチを効果的に行うためには、自律神経のバランスを崩さないようにすることが大切になります。
そして、呼吸は自律神経と深く関係しているのです。実際に、自律神経のバランスが崩れると呼吸は乱れますし、呼吸が乱れると自律神経にも悪影響が及びます。
例えば、人前で話すときには、緊張して自律神経のバランスが崩れるため呼吸が乱れがちです。また、水の中で呼吸ができない状態が続くと、パニックとなって自律神経は正常に働かなくなります。
このように、呼吸と自律神経は相互に関係しているのです。
そのため、ストレッチ中に呼吸を止めてしまうと、自律神経の活動が乱れてしまい、ストレッチの効果が半減していまうことになります。
そうしたことを避けるためにも、お風呂の中でストレッチを行うときには、息を止めないように意識することが大切です。
ちなみに、体には息を吐くときにリラックスするような仕組みが備わっています。つまり、息をゆっくり長く吐くように意識すると、ストレッチやストレッチの効果をさらに高めることができるのです。

お風呂でのストレッチの効果を高めるポイント

お風呂でストレッチを実施するときには、いくつかのポイントを意識しておくと、より高いダイエット効果を得ることができるようになります。
以下に、お風呂でストレッチを行う際に意識すべきポイントについて記します。

気持ち良いと感じる程度で行う

既に述べたように、ストレッチを行うときは「痛みを感じない」「強くしない」の2点を守ることが原則です。そして、なおかつ心地よさを感じる程度の刺激にすると、さらに効果を高めることができます。
例えば、ストレッチであれば「伸びて気持ちが良い」という程度の強さにします。
気持ち良いと感じる程度の刺激でストレッチをすることで、効果的に筋肉を伸ばせるようになります。

ゆっくり行う

既に述べたように、筋肉には「急に伸張されると反射的に縮こまる」という性質があります。そのため、ストレッチを行うときには「ジワーッ」とゆっくり伸ばすことが大切です。

お風呂でのストレッチ方法

お風呂でストレッチを行う場合には「中心部 → 末端部」という手順で実施することがポイントになります。簡単にいうと、「背骨や骨盤部を先にストレッチして、手足をストレッチする」ということです。
ただ、お風呂内ではスペースが限られているため、可能な種類のものだけ行うようにしましょう。
例えば、以下のようなストレッチであればお風呂内でも実施できます。

体幹部のストレッチ


1.あぐらをかいて座ります
2.片手を後ろに回し、もう一方の手は反対側のひざに当てます
3.息を鼻からゆっくり吸って背中を伸ばします
4.口からゆっくり息を吐きながら手の力を使って体を捻ります
5.片方5回ずつ繰り返します

1.あぐらをかいて座ります
2.両手を頭の後ろで組みます
3.息を口からゆっくり吐きながら体を片方に倒します
4.息を鼻からゆっくり吸いながら体を起こします
5.片方5回ずつ繰り返します

股関節部のストレッチ


1.あぐらをかいて両足の裏を合わせて座ります
2.両手を両ひざの上に置きます
3.息を口からゆっくり吐きながらひざを下に向かって押します
4.10回繰り返します

二の腕のストレッチ


1.あぐらをかいて座ります
2.片手で反対側の肩を掴みます
3.もう一方の腕を肩を掴んでいる腕の上(肘辺り)に交叉させます
4.息を口からゆっくり吐きながら上に交叉させた腕で、反対側の肩の筋肉が伸ばされる方向に向かって押します
5.片方5回ずつ繰り返します
お風呂でストレッチを行う際には、以上に挙げたように、体幹と股関節、肩といった体の中心部にあるストレッチを実施することが効果的です。
今回述べたように、お風呂内でストレッチをすることは、ダイエット効果を高めることにつながります。ぜひお風呂でストレッチを実施して、効率的にダイエットをするようにしましょう。