脂質ダイエットによる体質改善

糖質制限ダイエット中に起こりやすい肝臓トラブルの原因と対処法

糖質制限によるダイエットを実施している人の中には「糖質制限をしているのに痩せない」「糖質制限をしたら調子が悪くなった」という悩みを抱えている人が多くいます。

 

このように糖質制限を行って痩せなかったり、不調が出現したりする原因の一つに、肝臓のトラブルが挙げられます。

 

糖質制限を行うと肝臓にかかる負担が大きくなります。そのため、もともと肝臓の働きが悪い人やアルコール摂取など肝臓に負荷をかける生活習慣がある人は、糖質制限を実施すると肝臓に問題が生じる可能性があるのです。

 

その結果、せっかく糖質制限をしても痩せないだけでなく、逆に体調を崩すことになりかねません。

 

そうしたことを避けるためにも、糖質制限を実施する際には、糖質制限中に起こりやすい肝臓トラブルの原因や対処法について理解しておくことが大切です。

 

そこで今回は、「糖質制限ダイエット中に起こりやすい肝臓トラブルの原因と対処法」について解説します。

 

糖質制限中に注意すべき肝臓トラブルに関するまとめ

糖質制限で肝臓に負担をかける理由 肝臓に負担をかける要因 肝臓トラブルを解消する方法

・糖新生
・高脂質食

・サプリメント
・コーヒー(カフェイン)
・お酒(アルコール)
・薬
・食品添加物(加工食品)
・農薬(殺虫剤など)
・重金属(水銀、鉛など)
・有害化学物質(ホルムアルデヒド、ダイオキシンなど)
・ストレス

・肝臓に負担をかける要因を減らす
・糖質制限を緩める

 

糖質制限中に肝臓へ負担がかかりやすい理由

糖質制限によるダイエットを実施する上で、肝臓の働きは大切になります。糖質制限中には、通常よりも肝臓への負担が大きくなるためです。

 

特に、糖質制限中は「糖新生」「高脂質食」という2点で肝臓へ過剰な負荷がかかりやすくなります。糖質制限を実施する際には、こうした肝臓に対する負担を理解しておくことが必須です。

 

糖新生

ダイエット目的に限らず、糖質制限を実践すると血糖値(血液中の糖分量を示す値)の維持が食事に依存しなくなります。食事から糖分を摂らなくなるため、体内でタンパク質や脂質を元に体のエネルギー源となるブドウ糖を合成するのです。

 

通常、食事から糖質を摂取している場合、食後数時間は食事から摂った糖分によって血糖値が高くなります。脳や筋肉などは、食事によって取り入れた糖分をエネルギー源として活用するのです。

 

その一方で、糖質制限をしている人は食事から糖分を摂りません。ただ、脳や赤血球などはエネルギー源としてブドウ糖がなければ活動できません。(脳はブドウ糖以外にもエネルギー源として利用できます)。脳は考えたり体を動かしたりするために欠かせませんし、赤血球は全身に血液を送るために必要不可欠です。

 

つまり、生命を維持するためには、常に体内にある程度の糖分が存在していなければいけないのです

 

人の体には、食事から糖分を摂らなくても、タンパク質や脂質などの栄養素から体に必要なブドウ糖を合成する機能が備わっています。

 

こうした、タンパク質や脂質といった糖質以外の栄養素から、ブドウ糖を作り出す仕組みを「糖新生」といいます。糖質制限中は、主に糖新生によって血糖値がコントロールされているのです。

 

糖新生は肝臓と腎臓で起こりますが、糖新生の80パーセントは肝臓で行われています。そのため、糖質制限を行い糖新生に血糖コントロールが依存している場合には、必然的に肝臓の負担が大きくなるのです。

 

このように、糖質制限中は脳や赤血球に必要な糖分を作り出すために、肝臓が通常以上に働いています。

 

高脂質食

糖質制限を実施する上で、食事における糖質量を減らす代わりに脂質の摂取量を増やすことは重要になります。糖質の摂取量だけを減らしてしまうと、食事全体のカロリー量が足りなくなるためです。

 

人が生命を維持するためには、細胞が活動するエネルギーが必要不可欠になります。脳や心臓、筋肉、内臓などが働くためには、脂質や糖質などからエネルギーが作られなければいけないのです。こうしたエネルギー源となる脂質や糖質は、食事からカロリーとして取り入れられます。

 

つまり、糖質制限をして食事から摂取するカロリー量が減ってしまうと、エネルギー不足になってしまうのです。エネルギー不足になると、疲れやすくなったり、手足が冷えたりといったような、さまざまな不調が出現します。

 

そのため、糖質制限を行う際には糖質以外の栄養素でカロリーを補う必要があるのです。その結果、脂質の摂取量が多くなって高脂質食となる傾向にあります。

 

食事から摂取した脂質は、主に肝臓によって処理されます

 

例えば、血液検査などでよく見られる「コレステロール」「中性脂肪(TG)」は、体内の脂質状況を表す物質であり、肝臓によって血液中に存在する量が調整されています。食事で摂った脂質が、肝臓で貯蔵されたり血液中に放出されたりすることで、体内のコレステロールや中性脂肪の量がコントロールされているのです。

 

つまり、高脂肪食となると肝臓が通常以上に脂肪の調整をしなければいけなります。その結果、肝臓への負担が大きくなるのです。

 

このように糖質制限中は、糖新生や高脂質食の影響から肝臓の働きが非常に重要になります。

 

 

肝臓へ負担をかける要因

ここまで述べたように、糖質制限を実施する上では肝臓が適切に働いていることが欠かせません。

 

いってしまえば、もともと肝臓の働きが悪い人は、糖新生や脂質の代謝が上手く行われないため、厳格な糖質制限を実施すると何かしらの不調が出現する可能性が高いです

 

また、肝臓のトラブルを抱えていなくても、厳格な糖質制限を実施することで肝臓に異常が現れる人も存在します。ただ、そうした人たちの多くは、糖質制限以外にはも肝臓へ負担をかけるような生活をしているのです。

 

例えば、糖質制限をしている人の中にはサプリメントを摂取している人が多くいます。サプリメントを摂取することが肝臓の負担を増やしている場合もあるのです。具体的には、サプリメントに含まれている添加物や、特定の栄養素を過剰に摂取したときなどに処理する過程で肝臓に負担がかかります。

 

その他にも、糖質制限中の朝食として「バターコーヒー(バターを溶かしたコーヒー)」を飲んでいる人は多いです。ただ、コーヒーに含まれるカフェインは、摂り過ぎや体の状態によっては肝臓に負担をかけます。

 

既に述べたように、糖質制限中はただでさえ肝臓が通常以上に働いています。

 

そのため、糖質制限中にサプリメントやカフェインといったような肝臓に負荷をかける生活をしていると、肝臓の働きが悪くなる可能性があるのです。

 

こうしたことからも、糖質制限中には肝臓に負担をかけるような生活をできるだけ避けた方が良いといえます。

 

肝臓に負担をかける可能性がある要因を以下に挙げます。

 

・サプリメント
・コーヒー(カフェイン)
・お酒(アルコール)
・薬
・食品添加物(加工食品)
・農薬(殺虫剤など)
・重金属(水銀、鉛など)
・有害化学物質(ホルムアルデヒド、ダイオキシンなど)
・ストレス

 

糖質制限をしていて、以上に挙げた要因で思い当たる節がある人は、肝臓への負担を意識するようにしましょう。

 

 

肝臓トラブルによる症状

ここまで述べたように、もともと肝臓の働きが悪い人は厳格な糖質制限を実施すると不調が出現する可能性があります。また、肝臓トラブルを抱えていない人でも、糖質制限に加えて肝臓に負担をかける生活をしていると、肝臓に問題が生じることになりかねません。

 

そして、肝臓の働きが悪くなると、体にはさまざまな不調が出現することになるのです。

 

例えば、ダイエット目的で糖質制限をしている人の中には、こうした肝臓トラブルが原因で体重が減らない人は多く存在します。肝臓における脂肪の処理が上手く行えないため、脂質の摂取量を増やすほど太るのです。

 

既に述べたように、糖質制限を実施する際には脂質やタンパク質でカロリーの総摂取量を維持する必要があります。そのため、糖質制限をしている人の中には、生クリームやバターなどを大量に摂取する人がたくさんいます。

 

ただ、肝臓が上手く働いていない状態で高脂質の食事を摂ると痩せるどころか太ります。食べた脂肪が肝臓で処理されず、体に蓄積されるためです。

 

また肝臓の働きが悪くなったときには、脂質の摂取量を増やすと疲れやすくなったり、体が重くなったりします。肝臓は食べ物から摂取した栄養分を処理してエネルギーを作り出す働きをしているため、肝臓が機能しなくなるとエネルギー不足となるのです。

 

このように、肝臓に問題が生じたときには、体にさまざまな不調が出現します。以下に、肝臓トラブルによって起こる可能性がある症状についてまとめます。

 

・糖質制限をしても痩せない(特に脂質の摂取量を増やすほど太る)
・体がダルい、疲れやすい
・脂肪が多い食事を食べたくない(食べると体がダルい)
・背部、右肩が痛い、重だるい
・両手が痺れる

 

糖質制限を行っていて以上のような症状が認められる人は、肝臓トラブルを疑うようにしましょう。

 

肝臓トラブルを疑う血液検査所見

ここまで述べたように、糖質制限を行っていると肝臓の働きに問題が生じる人は多いです。また肝臓の働きが悪くなると、さまざまな不調が出現します。

 

それでは肝臓トラブルが起こったときには、どのような血液検査結果となるのでしょうか。

 

以下に、肝臓の異常を疑う血液検査所見についてまとめます。

 

血液検査 異常所見 備考・注意点
AST(GOT)、ALT(GPT)

AST(GOT)<ALT(GPT)で数値の差が2以上
*正常値AST、ALT共に20-22lU/l

 

脂肪肝やウイルス性肝炎などが疑われる

ビタミンB群が不足しているときには、逆にAST(GOT)>ALT(GPT)となる。つまり、脂肪肝やウイルス性肝炎とビタミンB群不足が同時に存在する場合には、相殺されてあまり数値が変化しないこともあるため注意が必要
γ-GTP、BUN(尿素窒素)

BUN<γ-GTPで数値の差が12以上
*正常値 BUN:8~20mg/dL、γ-GTP:50IU/l以下(男性)、30IU/l以下(女性)

 

脂肪肝などが疑われる

脂肪肝などではγ-GTPが高くなる
中性脂肪(TG)、コリンエステラーゼ(ChE)

正常値:中性脂肪29-150mg/dl、コリンエステラーゼ200-500U/L

 

脂肪肝などでは高くなる傾向にある

 

 

血液検査で以上に記した所見が認められた場合には、肝臓に過剰な負担がかかっている可能性を疑うようにしましょう。

 

ちなみに、肝臓トラブルとして代表的な脂肪肝になると、貧血を示す値である「フェリチン値」が高くなる傾向にあります。そのため、脂肪肝が存在する場合には「フェリチン値が高くても貧血を患っている可能性が高い」ということを理解しておいてください

 

糖質制限中に肝臓トラブルが出現した場合の対処法

糖質制限中に、肝臓トラブルが疑われる症状や血液検査所見が認められた場合には、食事を中心とした生活習慣を見直すようにしましょう。

 

糖質制限をしている人の中には、どうしても厳格に糖質制限をしがちな人が多いです。特に「オルトレキシア」と呼ばれるような、食に対して極端なこだわりを持っている人は、不調が現れても過剰な糖質制限を続けてしまう傾向にあります。

 

ただ、肝臓に問題が生じている場合には、そのままの生活を続けることはダイエットだけでなく健康にとっても良くありません。

 

そのため、糖質制限中に肝臓のトラブルが疑われたときには、適切な対処を行うようにしてください。

 

肝臓へ負担がかける要因を減らす

既に述べたように、サプリメントやカフェイン、アルコールなどは肝臓への負担を大きくします。

 

私は糖質制限だけでなく、サプリメントも摂っていますし、コーヒーは毎日飲みます。お酒も好きなので、1週間に数回は飲酒する習慣があります。そのためか、アルコールを飲み過ぎてしまうと、肝臓に負担がかかって不調が出現することが多々あります(もちろん、糖質制限やサプリメントを摂取していなくても、アルコールを飲みすぎるだけで肝臓トラブルが現れる可能性はあります)。

 

例えば、アルコールを飲み過ぎた翌日には、体がダルかったり、背中が痛かったりといった不調が現れるのです。

 

そうした際には、アルコールはもちろんのこと、サプリメントやコーヒーなどの肝臓に負担がかかる要因を減らすことで症状は比較的早期に治まります。

 

このように、肝臓の不調を感じたときには、先に述べた食生活や生活習慣を見直すことが大切です。まずは、あなたが変えることができるものから改善するようにしましょう。再度、肝臓に負担をかける要因について以下に記します。

 

・サプリメント
・コーヒー(カフェイン)
・お酒(アルコール)
・薬
・食品添加物(加工食品)
・農薬(殺虫剤など)
・重金属(水銀、鉛など)
・有害化学物質(ホルムアルデヒド、ダイオキシンなど)
・ストレス

 

極端な食事法を緩める

肝臓に不調を感じた際には、極端な食事法を緩めることも大切になります。例えば、既に述べたように、糖質制限では肝臓に強い負担がかかりがちであるため、糖質制限を緩めることで肝臓への負荷を減らすことになるのです。

 

もちろん、糖質を過剰に摂取することは、そのことが肝臓に強いストレスをかけるため避けてください。

 

ただ、糖質も摂取する食品を選らんだ上で、ほどほどに摂取すれば肝臓への負担を和らげることになります。

 

例えば、お菓子やケーキ、パンといった急激に血糖値を上昇させる食品は、肝臓への負担も大きいため避けてください。そうではなく、かぼちゃや大根、玄米などの糖質だけでなく食物繊維を豊富に含む血糖値を緩やかに上昇させる食品であれば、肝臓に対する負荷もそこまで大きくありません

 

そのため、こうした食品を1日に1、2食取り入れることで、肝臓への負担を減らすことができます。また、それに合わせて脂質の摂取量を減らしていくと良いでしょう。

 

具体的には、朝から生クリームやバターを摂っている人は、量を半分に減らしたり、回数を2日に1回などにしてみてください。それで、体調の変化を確認して、調子が良くなる量や回数を見つけるようにしましょう。

 

このように、肝臓の不調を感じた際には、糖質制限を緩めることが大切です。あまり厳格な糖質制限にこだわると、逆に体調を崩す可能性が高いため注意してください。

 

糖質制限を緩める際に摂取する食品に関しては「ダイエットで成功したい人必見!糖質制限の実践に役立つ食材のまとめ」を参考にしてください。

 

今回述べたように、糖質制限によるダイエットを成功させるためには、肝臓の働きが重要になります。そのため、もともと肝臓の問題を抱えている人だけでなく、糖質制限を実施することで肝臓トラブルが疑われるような不調が出現した人は、食事や生活習慣を見直すようにしましょう。

 

肝臓が上手く機能していない状態で糖質制限を実施すると、痩せないどころか不調を招くことになるため注意してください。

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