脂質ダイエットによる体質改善

間欠的ファスティングを避けるべき人・注意して実施すべき人

間欠的ファスティングは、多くの人に健康効果をもたらす食事法として知られています。例えば、間欠的ファスティングには血糖値や血圧を下げたり、肥満を解消したりする効果があります。

 

ただ、世の中には間欠的ファスティングを行うべきでない人や、実施する際に注意が必要な人も存在するのです。もし、間欠的ファスティングをすべきでない人が知らずに実施してしまうと、健康効果を得るどころか、不調を招くことになる可能性があります。

 

そうしたことを避けるためにも「間欠的ファスティングが適さない体の状態」について理解しておくことが大切です。

 

そこで今回は、「間欠的ファスティングをしてはいけない人・注意して実施しなければいけない人」について解説します。

 

間欠的ファスティングを行う際に注意すべき人のまとめ

 

間欠的ファスティングを避けるべき人 慎重に間欠的ファスティングをすべき人

・栄養失調、低体重の人
・18歳未満の人
・妊婦の人
・授乳中の人

 

・痛風の人
・糖尿病の人
・胃食道逆流症の人
・薬、サプリメントを飲んでいる人

 

間欠的ファスティングを避けるべき人

間欠的ファスティングは、血圧や血糖値を落ち着かせるなどのさまざまな健康効果を発揮します。ただ、間欠的ファスティングを行うべきでない人が存在するのも事実です。

 

例えば、栄養失調にある人は間欠的ファスティングをすることで状態が悪化する可能性が高いため、間欠的ファスティングは避けるべきです。また、妊娠中や授乳中の人も、胎児や乳児へ送られる栄養の不足を招くことになるため、間欠的ファスティングをしてはいけません。

 

このように、どれだけ体に良い影響を与えるといっても、間欠的ファスティングを避けるべき人は存在するのです。

 

以下に、間欠的ファスティングを行うべきでない人について記します。

 

栄養失調、低体重の人

栄養失調や低体重にある人は、間欠的ファスティングを避けるべきだといえます。間欠的ファスティングによって食べ物を摂取しないようになると、さらに状態を悪化させる可能性があるためです。

 

人の体は、体脂肪率が4パーセントを下回ると筋肉を分解してエネルギーを作り始めます。これは、体が生命を維持するために起こす反応です。つまり、食事からエネルギー源となる糖質や脂質が得られないために「筋肉という体の重要な組織を壊してでもエネルギーを確保する」という対策を取るのです。

 

具体的には、体重と身長から算出されるBMI(Body Mass Index)が20以下の人は、間欠的ファスティングをすべきではないといえます。
*BMI = 体重kg ÷ 「(身長m) × (身長m)」

 

例えば私であれば、身長は169センチで体重は59㎏です。そのため、BMI = 59 ÷ (1.69 × 1.69) = 20.6となります。これだと、ギリギリですが間欠的ファスティングをしても問題ないといえます。

 

このように、脂肪が少ない人が間欠的ファスティングをすると、体の大事な機能を消耗(筋肉を分界)して生命を維持しようとします(専門用語では「wasting」といいます)。こうしたことからも、栄養失調や低体重の人は間欠的ファスティングを避けるべきだといえます。

 

24時間以内の短期的な間欠的ファスティングであれば、ほとんど問題はありませんが、長期にわたる間欠的ファスティングは禁忌です。

 

18歳以下の人

18歳以下の人も、間欠的ファスティングを避けるべきだといえます。体の成長が著しい時期に間欠的ファスティングをすることで、必要な栄養素の摂取が不足してしまう可能性があるためです。

 

子どもが成長するためには、適切な栄養素を取り入れることが必須です。中でも、思春期に必要な栄養素が不足してしまうと、成長に大きな悪影響を及ぼします

 

特に、この時期における脳の栄養は重要です。

 

例えば、「マグロの目玉を食べると頭が良くなる」という話は誰でも一度は聞いたことがあると思います。これは、マグロの目玉の中に含まれる「DHA(オメガ3脂肪酸)」と呼ばれる栄養素が脳の成長に深くかかわっているためです。

 

そのため、思春期に間欠的ファスティングをすることによってオメガ3脂肪酸の摂取が不足すると、脳の成長に悪影響が及ぶ可能性が高いのです。

 

また動物性脂質(飽和脂肪酸)は、ホルモンや細胞を構成する大切な原料になります。もし、思春期の女の子がダイエットを目的に動物性脂質の摂取を極端に制限すると、ホルモンバランスの崩れなど、さまざまな不調を引き起こす可能性があるのです。

 

確かに、24時間以内という短時間の間欠的ファスティングであれば、18歳以下の人でも問題ないかもしれません。ただ、24時間以上の間欠的ファスティングは避けるべきです。

 

実際、宗教的に間欠的ファスティングを行っている地域であっても、子どもには間欠的ファスティングをさせません。子どもに間欠的ファスティングをさせるべきでないことを、経験的にわかっているのです。

 

このように、18歳以下の人には間欠的ファスティングはお勧めできません。

 

ただ、それだからこそ子どもは正しい食べ物を選択することが大切です。子どもは、間欠的ファスティングをしなくても「ホールフード」や「未精製食品」「自然食品」の摂取を心がけて、砂糖や精製食品、加工食品は避けるようにすれば健康的に成長します。

 

妊婦

子どもの間欠的ファスティングが体の成長を妨げるのと同じように、妊婦の間欠的ファスティングは胎児の発達に影響を与えるため、避けるべきです。妊娠中は、自分自身だけでなく胎児が成長するために必要な栄養素も意識して摂らなければいけません。

 

そのため、間欠的ファスティングをすることで、妊婦だけでなく胎児が栄養不足になる可能性が高いのです

 

実際に、多くの妊婦が胎児の成長に必要な栄養を補うために、サプリメントなどを飲んでいます。

 

例えば、「葉酸」は胎児における脳などの神経の発達に欠かせない栄養素です。葉酸は、体内に数ヶ月しか保持されません。そのため、長期的に葉酸の摂取が不足してしまうと、胎児に多大な悪影響を与えることになります。

 

また、妊婦も子どもと同じように宗教的な間欠的ファスティングの対象外となっているのです。

 

このように、妊娠中は胎児に十分な栄養を届けなければいけないため、間欠的ファスティングを行うべきでないといえます。

 

母乳育児をしている人

妊婦と同じように乳児に母乳を与えている人も、母親が栄養不足になったら幼児も栄養不足になるため、間欠的ファスティングを避けるべきです。間欠的ファスティングによって母体に必要な栄養が足りなくなると、子どもの発達遅延を招く可能性があります。

 

もちろん、妊婦にしても授乳中の人であっても、1.2回食事を抜くこと(24時間以内の間欠的ファスティング)は、ほとんど問題ありません。

 

ただ、24時間以上の長期的な間欠的ファスティングは絶対に避けるべきです。

 

間欠的ファスティングを注意してやらなければいけない人

ここまで述べたように、低体重の人や子ども、妊婦、授乳中の人は間欠的ファスティングを行うべきではありません。また、完全に間欠的ファスティングを避けるまではいかないものの、実施するときには慎重に行わなければいけない人も存在します。

 

特に、「痛風」や「糖尿病」「胃食道逆流症」の人、何かしらの薬を飲んでいる人が間欠的ファスティングを行うときには、さまざまなことに注意しなければいけません。

 

痛風の人

痛風は、尿酸値が高くなる病気として知られています。そして、尿酸が関節に蓄積されると、関節炎が起こって激しい痛みが生じるのです。こうした痛風をもっている人は、間欠的ファスティングを行うときには慎重に実施する必要があります。間欠的ファスティング中は、尿からの尿酸排泄量が少なくなるためです。

 

間欠的ファスティング中に尿から尿酸の排泄が減ると、血液中の尿酸レベルは高くなります。排泄されない分だけ、尿酸が血液中に残ってしまうためです。

 

そして、血液中の尿酸量が増えて尿酸値が高くなると、痛風が悪化する可能性があります。

 

ただ、間欠的ファスティングによって尿酸値が高くなっても、痛風による関節痛は悪化しないケースは多いです。実際に、42人の痛風の人を対象に間欠的ファスティングを行った研究では「間欠的ファスティング後には尿酸値が高くなったものの、痛風が悪化した人はいなかった」という結果が報告されています。

 

こうしたことからも、痛風もちの人は絶対に間欠的ファスティングを避けるべきというわけではありません。

 

そうはいっても、間欠的ファスティングによって尿酸値が高くなるリスクを考慮して、医師に相談した上で実施することが大切です。

 

糖尿病の人

糖尿病の人は、1型であっても2型であっても、間欠的ファスティングを実施するときには注意する必要があります。間欠的ファスティングによって「低血糖症」が引き起こされる可能性があるためです。

 

低血糖症とは、血液中の糖分量を示す血糖値が正常より低くなった状態のことを指します。低血糖になると、めまいや吐き気、せん妄などの症状が起こり、最悪の場合は死に至る可能性があるのです。

 

間欠的ファスティングを行うと食事から糖分を摂取しないため、血糖値が上がらなくなります。ただ、通常であれば、食事からの糖分摂取がなくなっても、「糖新生」と呼ばれる体の働きによって、最低限必要な血糖値は維持されます。糖新生とは、肝臓でタンパク質や脂質から糖質が作られる仕組みです。

 

それに対して糖尿病の人は、そうした血糖値のコントロールが上手く行われにくくなっているのです。そのため、間欠的ファスティングを行うと、血糖値が極端に下がってしまう可能性があります。

 

また糖尿病の人は、基本的には血糖値が高い状態となっているため、血糖値を下げる作用をもつ「インスリン」などの薬を飲んでいます。インスリンを服用することで、上がっている血糖値をコントロールしているのです。

 

そして、インスリンを服用している人は、間欠的ファスティングを行う際に特に注意が必要になります。薬の服用量を調整せずに間欠的ファスティングを行うと、低血糖を起こす可能性が非常に高いのです。

 

間欠的ファスティングによって血糖値が低い状態で、血糖値を下げる作用があるインスリンを服用すると、低血糖症を発症する可能性があることは想像がつくと思います。

 

こうしたことから、糖尿病の人が間欠的ファスティングを行う場合には、必ず担当医に相談した上で実施するようにしましょう。そして、もし間欠的ファスティングを行うのであれば、できる限り頻回に血糖値を測定し、確認することが大切です。

 

胃食道逆流症の人

胃食道逆流症(GERD: Gastro Esophageal Reflux Disease)は、胃酸などが逆流することで食道の感覚が過敏な組織が破壊されてしまう病気です。一般的に、胸やけが起こる病気として知られています。

 

具体的には、胸の下の方や上腹部に胸やけを感じます。そして、横になると症状が悪化することも胃食道逆流症の特徴です。また、胃食道逆流症は、特に肥満者に多い傾向にあります。これは、太っていると内臓が胃を圧迫して、胃酸が逆流しやすくなるためだと考えられます。

 

こうした胃逆流症の人も、間欠的ファスティングを行う際には注意しなければいけません。

 

通常であれば、食事で摂取した食べ物が胃内に入ると、食べ物によって胃酸が中和されます。そのため、胃酸が過剰に分泌されて逆流することはないのです。

 

その一方で間欠的ファスティングを行うと、胃の中に胃酸を中和する食べ物がありません。このような理由から、間欠的ファスティングを実施すると、胃酸の逆流が促されて胸やけなどの症状が悪化する可能性があるのです

 

ただ、食べ物には胃酸分泌を促す作用があります。食べた物を消化するためには胃酸が必要であるためです。

 

そのため、間欠的ファスティングによって食べ物を摂らないと、胃酸の分泌が抑えられて胸やけが解消することもあるのです。また、間欠的ファスティングを実施して痩せると、内臓によって胃が圧迫されなくなるため、胃酸の逆流が抑えられて胸やけが解消することもあります。

 

このように、胃食道逆流症の人が間欠的ファスティングを行うと、症状が悪化する可能性も軽減する可能性もあるのです。こうしたことから、胃食道逆流症の人が間欠的ファスティングを実施するときには、慎重に行う必要があります。

 

ちなみに、胃食道逆流症の症状を抑えるためには、以下のような方法が有効です。

 

・チョコレートやカフェイン、アルコール、揚げ物、柑橘類を避ける
・就寝の3時間前には夕食を終える
・夕食後に歩く
・寝るときには頭の位置を高くする
・アルカリ水を飲む
・制酸剤を飲む

 

薬・サプリメントを飲んでいる人

どのような病気に対する薬であっても、薬を飲んでいる人が間欠的ファスティングを行うときには注意が必要になります。多くの薬は、食事と一緒に摂ることで効果を発揮するためです。また、食後に摂らないと副作用が強まる薬も存在します。

 

例えば、血液をサラサラにする作用がある「アスピリン」という薬には「胃炎を引き起こす」という副作用があります。ただ、アスピリンを食後に摂取することで、胃炎は起こりにくくなるのです。

 

もちろん、アスピリンには胃内で問題が起こらないように工夫されています。しかし、アスピリンが胃を荒らしやすいことには変わりありません。そして、アスピリンの副作用が強く起こると、胃潰瘍や小腸潰瘍などの発症につながることもあるのです。

 

間欠的ファスティング中は食べ物が胃内に存在しないため、胃酸が中和されません。胃酸は、胃の粘膜を傷つけて炎症を引き起こします。つまり、アスピリンの副作用である胃炎を強めることになるのです

 

その他にも、糖尿病の治療薬である「メトホルミン」や鉄、マグネシウムのサプリメントも、間欠的ファスティングを実施するときには注意が必要になります。メトホルミンには、アスピリンと同じように胃を荒らすような副作用があります。そして、鉄には間欠的ファスティング中に起こりやすい便秘を強める可能性があるのです。

 

またマグネシウムには、下痢という副作用があります。ただ、食べ物と一緒に摂取することで下痢という副作用は抑えられるため、間欠的ファスティングをすると下痢しやすくなるのです。

 

こうした理由から、薬やサプリメントを飲んでいる人は、間欠的ファスティングによって副作用が増悪する可能性があるため、慎重に行うようにしましょう。

 

このように、間欠的ファスティングには実施すべきでない人や慎重に行うべき人が存在します。こうした事実を理解した上で間欠的ファスティングを実施すれば、失敗することなく間欠的ファスティングによる健康効果が得られるようになります。

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