上肢の構造と機能

「上肢」とはあまり聞きなれない言葉かもしれません。上肢とは肩から手にかけての部分を指します。「肢」という漢字は「足」を意味します。犬や猫などの動物でいうと前足に当たる部分です。私たちの進化の過程で、前足が腕となったことでこの漢字が当てられています。

 

ヒトは二足歩行を獲得し、上肢は自由に動かしやすくなりました。可動性に富んだ分、誤った使い方の積み重ねで怪我や不調を招きやすい部位でもあります。上肢の筋肉や骨の成り立ちについて確認し、正しい動きを身につけましょう。

 

 進化の過程と上肢
私たちは進化の過程で、上肢の自由を得ました。それは「口以外の手段で食物を運ぶために手を使うことを覚えた」という説があります。四足歩行だと、食べ物を見つけた際にその場で食べるか口を使って運ぶことしかできませんでした。

 

そのため、口以外を使って食べ物を運ぶ工夫をしました。これが後に、前足の発達、そして手で物を掴むなどといった行為を可能にしました。

 

 上肢の構造
上肢の骨についてみていきましょう。上肢の骨は大きく分けると二つに分けられます。「上肢帯骨」と「自由上肢骨」です。

 

上肢帯骨は肩甲骨と鎖骨で構成されます。肩甲骨は、後に記述する上腕骨と肩関節でつながります。また、鎖骨は胸骨柄と呼ばれる、胸の中心にある骨と肩甲骨をつなげています。

 

自由上肢骨は上腕骨、橈骨(とうこつ)、尺骨、手根骨、中手骨、指骨に分けられます。上腕骨は肩から肘までの二の腕部分の骨です。そこから肘関節を介して、橈骨と尺骨につながります。橈骨と尺骨は「前腕」ともいいます。

 

橈骨と尺骨は、同じ長さの異なる太さの骨二つで前腕部を構成しています。前腕部から手首の関節を通して、手根骨へとつながっていきます。

 

手根骨は手のひらの骨です。中手骨は手のひらの骨から各指に広がっている骨です。指骨は各指の骨となります。

 

 上肢の筋肉
上肢の筋肉は多様な動きを実現するために、大小さまざまな筋肉で構成されています。

 

肩関節周りには三角筋、僧帽筋、前鋸筋、大胸筋、小胸筋、肩甲挙筋、棘上筋、棘下筋、肩甲下筋、烏口腕筋、菱形筋、大円筋、小円筋などの筋肉がついています。

 

肩関節は上腕骨と肩甲骨の二つの骨の形状の点から、球状の関節となっています。そのため、肩関節は上下運動や前後運動、捻りを加えた回旋運動を可能にしています

 

肘関節周りには上腕二頭筋、上腕三頭筋、上腕筋、腕橈骨筋、肘筋、回外筋、円回内筋、方形回内筋がついています。これらの筋肉は肘の屈曲と伸展(曲げ伸ばしの動作)をするために使われています。

 

屈曲と伸展をスムーズに行うため、内側側副靭帯と外側側副靭帯が関節のつながりを補助して、脱臼しないように関節の固定を助けています。

 

また、前腕から手首の関節にかけては橈側手根屈筋、長掌筋、尺側手根屈筋、浅指屈筋、深指屈筋、長母指屈筋、総指伸筋、長橈側手根伸筋、短橈側手根伸筋、長母子外転筋、短母子伸筋、示指伸筋といった細かな筋肉がついています。

 

これらの小さな筋肉が、指の先まで張り巡らされるようについていることで、「手で掴む」「手を反る」「手首を曲げる」という動きを可能にしています。

 

「手で掴む」という動作は、屈曲動作にあたり、「手を反る」という動作は伸展動作になり、「手首を曲げる」という動作は内転外転に相当します。

 

このように私たちの上肢は多くの骨や筋肉があり、さまざまな動作を可能にしています。しかし、多くの動きが行える分、負担やケガの可能性も増えてきます。

 

そのため、日頃からのケアが重要となります。ストレッチや筋力トレーニングをすることでセルフケアをしていきましょう。

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