脂質ダイエットによる体質改善

糖質制限食と癌(がん)の関係性を知り、がん発症の予防に生かす

糖尿病に有効な食事療法として、糖質制限食があります。糖質制限食とは、その名の通り、食事で摂る糖質の量を少なくする食事療法です。

 

糖質制限食は、糖尿病だけではなく、アレルギーや認知症にも効果があることがわかっています。このように考えると、病気の多くに、糖質の過剰摂取が関係していることが予測されます。そして、パン食の普及は、糖質摂取量の増加にさらに拍車をかけました。

 

食事で糖質を摂取すると、血糖値が上昇します。血糖値が上がると、それを下げるホルモンである「インスリン」が分泌されます。また、高血糖状態は、血管を傷つけ、動脈硬化を促します。

 

このインスリンの分泌が過剰になることと、動脈硬化が全身のあらゆる血管で起こることが、糖質摂取の問題です。その理由として、まずインスリンは、余分な糖質を脂肪として蓄えて肥満を促します。さらに、動脈硬化は、大血管に起こると脳卒中や心筋梗塞、小血管に生じると、腎症や網膜症などを引き起こします。

 

これらを防ぐのに有効なのが、先ほど述べた糖質制限食になります。
また、糖質制限食は、がんに対しても効果があることが報告されています。がんは、多くの人の死因となる病気です。そのため、たくさんの研究が行われていますが、その発症率は下がることはありません。

 

そこで今回は、糖質制限食と「がん」の関係性について解説します。

 

 高インスリン血症、高血糖、肥満と発がん
高インスリン血症(インスリンの働きが悪いことで、血液中に大量のインスリンが分泌された状態)と高血糖(血糖値が高い状態)、肥満は、がんの発症率を上げることが明らかになっています。

 

高インスリン血症に関しては、大規模な信頼できる研究で発がんとの関係性がいくつか証明されています。そのため、高インスリン血症が発がんリスクとなることは、間違いないと考えていいです。

 

高インスリン血症と発がんの関係性は、インスリンが各種組織の成長を促す作用をもっていることにあります。つまり、インスリンは、がん細胞の形成や増殖に影響するということです。

 

高血糖に関しても、さまざまな報告がされています。その多くは「JAMA」という信頼性の高い研究雑誌に掲載されており、膵臓や食道、肝臓、結腸、肝臓、子宮頸部のがんなどとの関係性が明らかになっています。

 

高血糖による発がんのメカニズムは、仮説の段階ですが、細胞のDNA損傷が関係していると言われています。

 

がんは、細胞のDNAの異常によって起こる可能性が示唆されています。高血糖は、大量の活性酸素を発生させます。活性酸素は、細胞への「酸化ストレス」を増大させ、DNA障害を引き起こします。それにより細胞の「がん化」が起こります。

 

また、肥満も発がん率を上げることが分かっています。

 

肥満は、インスリン抵抗性を高くします。インスリン抵抗性が高い状態とは、組織でのインスリンの利用が上手く行うことができないことを指します。そのため、結果的に、高インスリン血症を引き起こします。

 

つまり、「肥満 → インスリン抵抗性 → 高インスリン血症 → 発がん」、「高血糖 → 活性酸素 → 酸化ストレス → DNA障害 → 発がん」という2つの機序で発がんのつながるということです。

 

そのため、高インスリン血症と高血糖、肥満の予防に効果的な糖質制限食は、がん予防にも効果的と言えます。

 

 がん細胞はケトン体を利用できない
細胞が活動するためには、エネルギーが必要です。そのエネルギー源となるのが、糖質と「ケトン体」の2つになります。

 

ケトン体は、脂肪が分解されることでできる物質です。人間のエネルギー源というと、一般的には、「ブドウ糖」が知られていますが、実は、人間の主なエネルギー源は、このケトン体になります。

 

糖質を摂取し、血糖値が上昇しているときは、エネルギー産生には、主にブドウ糖が利用されます。しかし、空腹時や睡眠時などは、主にケトン体によってエネルギーが作られます。

 

糖質制限食を実施すると、食事による血糖値の上昇がほとんど起こりません。そのため、大半のエネルギー産生は、ケトン体をもとに行われます。そして、「がん細胞」はブドウ糖しかエネルギー源にできないことが明らかとなっています。

 

つまり、糖質制限食を行っていると、がん細胞はエネルギー不足で、その成長や増殖が抑制されます。

 

もちろん、一定量の血糖値は維持されていますので、完全に0ではありません。しかし、大量に糖質を摂取する場合と比べると、相対的にがん細胞のエネルギー不足を作ることができます。そのため、糖質の摂取量を制限することで、ある程度のがん抑制効果は期待できるはずです。

 

また、糖質制限食は、体全体の代謝を安定させます。そのため、免疫系を中心とした、自然治癒力が高まります。このことから、糖質制限食を実践することで、がんに対する何らかのプラスの影響があることが期待されます。

 

このように、糖質制限食は、がんに対して好影響を与える可能性が示唆されています。ただ残念ながら、糖質制限食が、発がんリスクに直接影響を及ぼすというエビデンス(根拠や証拠)はありません。しかし、高血糖と、高インスリン血症に発がんリスクがあることは明らかになっています

 

そして、糖質制限食は、発がんリスクである高血糖と高インスリン血症の予防、改善に効果があります。

 

このような理由からも、糖質制限食は、発がんに対して効果があることがわかります。多くの人が悩まされている「がん」も、実は、あなたが普段食べている、糖質に原因があるのかもしれません。

 

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