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有酸素運動が関節痛に有効な理由:自律神経との関係

ウォーキングやエアロバイクは、痛みをもつ人によく勧められる運動です。確かに、いわゆる有酸素運動は、関節痛に有効です。ではなぜ、有酸素運動は効果があるのでしょうか。

 

有酸素運動は、筋肉への負担が軽いです。そのため、負荷をかけて行うトレーニングと比較すると、筋力は向上しにくいはずです。つまり、有酸素運動の関節痛への効果は、筋力が上がったことによるものではありません。

 

そこで今回は、有酸素運動が関節痛に与える影響について解説します。

 

 有酸素運動と自律神経
運動を行うには、体を動かすためのエネルギーが必要です。体内でエネルギーが作られる方法は、大きく2つに分けられます。

 

1つは、酸素を使ってエネルギーを作り出す、「有酸素代謝」です。これは、主に脂肪を原料にエネルギーを生み出すものであり、その過程で酸素が必要になります。特徴としては、酸素が不足しない限り、長時間エネルギーを産生できます。

 

長時間のランニングや日常生活でのエネルギー産生は、この代謝経路で行われます。

 

また、有酸素運動は、この有酸素代謝によって作られたエネルギーを使って行う運動です。有酸素運動が、脂肪燃焼に良いと言われるのは、このときのエネルギーの原料として、脂肪を使うためです。

 

そして2つ目が、酸素を使わずにエネルギーを作り出す、「無酸素代謝」です。これは、炭水化物(糖質)を原料に、エネルギーを生み出すものであり、酸素を必要としません。有酸素代謝と違って、短時間しかエネルギーを産生することができません。

 

そのため、筋トレや、瞬発的な運動のときに、活躍する代謝経路です。

 

どちらも生きるために必要な代謝回路ですが、無酸素代謝には欠点があります。それは、エネルギーを生み出す過程で「乳酸」が作られることです。

 

乳酸は、よく疲労物質などと言われますが、それ以外にも体に悪影響を及ぼします。そのうちの一つが、「交感神経の過活動」です。交感神経は自律神経のうちの一つであり、体が興奮した時などに働きます。

 

実は、この交感神経の過剰な働きが、関節痛と関係しているのです。

 

 関節痛と自律神経の関係
関節痛の多くは、関節の「噛み合わせ(適合性)」が悪いことで起こります。関節は適合性が悪いと、関節にかかる負担を分散できず、関節内のある一点に負荷が集中します。そうなると、関節内にある軟骨などが損傷し、痛みが誘発されます。

 

関節周囲にある筋肉の緊張が、バランス良く保たれていることで関節の適合性は維持されます。もし筋肉のバランスが悪くなると、関節の噛み合わせはズレます。

 

そして、筋肉のバランスを悪くする原因は、背骨と自律神経にあります

 

背骨の役割は、大きく分けて2つあります。1つ目が、体にかかる衝撃を吸収する作用です。背骨はS字状に弯曲(わんきょく)しています。そのような特徴から、バネのような働きをすることで、体にかかる力を分散させます。

 

そして2つ目が、バランスをとる役割です。人間は二足歩行になったことで、高度なバランス能力が必要になりました。そのときに、背骨にあるバランスの崩れを感知する、「感覚器」が発達することで、適応しました。

 

この感覚器が、背骨の関節周囲にあります。そのため、関節の動きが悪くなると、感覚器の働きも悪くなり、バランス能力が低下します。

 

つまり、背骨が硬いとバランス能力が悪くなるということです。

 

バランス能力が低下していると、体はバランスを崩さないように、四肢の筋肉を緊張させ、全体を固めます。このときの筋肉の緊張が、関節の適合性を悪くするということです。

 

また、背骨には、自律神経の指令塔があります。そのため、自律神経に問題が生じると、その情報が背骨に伝わります。すると、体には反射的に、背骨の周りの筋肉を硬くする反応が起こります。その結果、背骨の動きが悪くなります。

 

このように、無酸素運動を行うと、乳酸がたまることで、交感神経が過剰に働きます。そうなると、背骨は硬くなり、四肢の筋肉は緊張し、関節の適合性が悪くなります。その結果、関節の痛みが引き起こされます。

 

さらに、体力が低下していると、日常生活レベルの活動で、無酸素代謝が優位に働くようになります

 

そのため、有酸素運動を行い、体力を向上させることで、日常生活の中での無酸素系代謝の割合が少なくなります。結果として、自律神経のバランスが整い、関節にかかる負担が減るということです。

 

このようなメカニズムから、有酸素運動は、関節痛に対して有効に働いているのです。

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