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糖質制限ダイエットにサプリメントが必要ない理由とサプリが有効なケース

糖質制限ダイエットに取り組んでいる人には、「サプリメント」を摂っている人が多く存在します。そのため、サプリメントを使っていない人の中には「サプリメントを摂った方が良いのだろうか?」という疑問を持つ人が多いです。
結論から述べると、基本的に糖質制限ダイエットを成功させるためにサプリメントは必要ありません。
ただ、鉄やビタミンB群などの脂肪を元にエネルギーを作り出すために欠かせない栄養素が不足している場合には、サプリメントの利用は有効です。
糖質制限ダイエットを成功させたいのであれば、「なぜ糖質制限をすると痩せるのか?」「糖質制限ダイエット中にサプリメントが必要なケース」という2点について理解しておくようにしましょう。
そこで今回は、「糖質制限ダイエットにサプリメントが必要ない理由とサプリが有効なケース」について解説します。

糖質制限ダイエットで痩せるメカニズム

健康的に痩せるためには、糖質制限を実施することが必須になります。糖質の摂取量を減らすと「肥満ホルモンの分泌が減る」「脂肪が燃えやすくなる」という2つのメリットによって体重が減るのです。
そこで以下に、糖質制限をすると痩せるメカニズムについて説明します。

肥満ホルモンの分泌が減る

肥満を招く主な原因はホルモンバランスの崩れです。中でも特に、肥満ホルモンといわれる「インスリン」が太る原因になります。
インスリンは、「すい臓」と呼ばれる臓器で作られるホルモンです。主に血糖値(血液中の糖分量)を下げる役割をもつホルモンとして知られています。
例えば、お菓子などの炭水化物(糖質)が豊富な甘い食べ物を食べた後は、血糖値が上がります。炭水化物が糖分まで分解されて腸から血液中に吸収されると、血糖となるためです。
ただ血糖が多い(血糖値が高い)状態は、血管を傷つけて硬くする(動脈硬化を進行させる)など、体にさまざまな弊害をもたらします。そのため、体内では血糖値を下げる作用をもつインスリンが作られて分泌されることで、血糖値を落ち着かせようとするのです。
しかし、インスリンには血糖値を下げるだけでなく、脂肪の蓄積を促す働きがあります。インスリンが血液中の糖分や脂肪(脂肪酸)を脂肪細胞への取り込みを促進させるのです。
つまり、糖質が豊富な食品を食べて血糖値が上がると、インスリンの作用によって太りやすくなるのです。
逆に糖質制限をして糖質の摂取量が減ると、肥満を促すインスリンの分泌量が抑えられて痩せやすくなります。

脂肪が燃えやすくなる

当たり前ですが、ヒトが動くためにはエネルギーが必要です。脳にしても筋肉にしても、細胞はエネルギーがないと活動できません。
細胞が働くためのエネルギーは、主に糖質もしくは脂質から作られます。食べ物から摂取した糖質と脂質、もしくは体に蓄積されている糖分(グリコーゲン)と脂肪(中性脂肪)がエネルギー源となって、エネルギーが産出されるのです。
糖質と脂質のどちらがエネルギー源として利用されるかは、主に血糖値によって決まります
具体的には、血液中に血糖があふれている(血糖値が高い)ときには、血糖値を下げる糖分が優先してエネルギー源として使われるのです。
逆に血糖値が低く、血液中に必要最低限量の血糖しか存在しないときは、脂肪がエネルギー源として利用されます。こうした状態のときに血糖がエネルギー源として利用されると、低血糖に陥ってしまうためです。
脂肪がエネルギー源として使われるということは、簡単にいうと脂肪が燃えやすくなります。つまり、糖質制限によって必要最低限な血糖値の状態を維持していれば、体に蓄積された脂肪が減って体重が減りやすくなるのです。
このように、糖質制限によって血糖値が必要最低限の状態を維持していると、脂肪がエネルギー源として利用されて痩せやすくなります。

糖質制限ダイエット中におけるサプリメントの必要性

ダイエットというと、サプリメントを使って痩せる方法も多く存在します。例えば、「脂肪の吸収を抑えるサプリメント」「腸内環境を整えるサプリメント」「食欲を抑えるサプリメント」などです。
それでは、糖質制限ダイエットもサプリメントは摂った方が良いのでしょうか? 結論から述べると、基本的に糖質制限ダイエットで痩せるためにサプリメントは必要ありません。

糖質制限ダイエットにサプリメントは要らない

ここまで述べたように、糖質制限ダイエットで痩せるのには「血糖値が上がらない」ということが関係しています。
具体的には、血糖値が上がり過ぎないから「肥満ホルモンであるインスリンの分泌が抑えられる」「脂肪(中性脂肪)がエネルギー源として利用される」という結果、体重が減ります。
そして、血糖値が上がらないのは、単純に糖質の摂取量が減ったためです。
つまり、糖質制限によって痩せるメカニズムには、サプリメントなどによって摂取する特別な栄養素や成分は関係していないのです
こうしたことからも、糖質制限ダイエットにサプリメントは必要ないといえます。

栄養不足の人にはサプリメントが有効

そうはいっても、糖質制限ダイエット中にサプリメントを使った方が良いケースもあります。簡単にいうと、脂肪をエネルギー源として利用するための栄養が不足している人は、サプリメントを摂った方が良いです。
既に述べたように、糖質制限中は主に糖ではなく脂肪を元にエネルギーを作り出します。そのため、脂肪から上手くエネルギーが作れない人は、エネルギー不足になって糖質制限ダイエットに失敗します。
そして、脂肪からエネルギーを産出するときには、糖からエネルギーを作り出すとき以上に、さまざまな栄養素が必要になるのです
例えば、脂肪を元にエネルギーを作り出すためには、「ビタミンB群」が欠かせません。その他にも、鉄やマグネシウム、亜鉛などは、脂肪からエネルギーを産出するために必須の栄養素です。
つまり、これらの栄養素が不足していると、脂肪を元にエネルギーを作り出せなくなります。その結果、エネルギー不足に陥って冷え症や低体温、倦怠感などの不調が出現したり、脂肪が燃焼できずに思ったように体重が減らなかったりするのです。
この中でも、ビタミンB群と鉄は不足しがちな栄養素になります。特に女性には鉄不足の人が多いです。
そのため、ビタミンB群や鉄などの脂肪からエネルギーを作り出すときに必要な栄養素が不足している人は、サプリメントで補うことで糖質制限による不調を防いだり、ダイエット効果を高めたりすることにつながります。
このように、栄養不足の状態にある人にはサプリメントが有効であるケースが多いです。
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まずは食事の改善から

ここまで述べたように、糖質制限ダイエット中で栄養不足の状態にある人は、サプリメントの利用が効果を発揮する可能性があります。ただ、栄養不足の程度が強くない場合には、サプリメントではなく食事で改善することをお勧めします。
薬ほどではないにしても、サプリメントの摂取は体に負担がかかるためです
サプリメントは体にとって異物になります。体は体内に異物が侵入すると、解毒して排泄しようとします。具体的には、肝臓で解毒して腎臓を介して尿として排出するのです。
つまり、サプリメントを摂り過ぎると、肝臓や腎臓に負担をかけることになるのです。
食品であれば、そうした解毒・排出といった負担はサプリメントより小さくなります。そのため、肝臓や腎臓に負担がかかりにくいのです。
例えば、鉄不足で貧血の状態にあるのであれば、レバーや赤身の肉・魚などを意識して摂ります。またビタミンB群も肉類などに豊富に含まれています。
このように、栄養不足が重篤な状態にない場合には、サプリメントよりも食事の改善を優先するようにしましょう。食事を変えても栄養状態が変化しないときに、サプリメントを検討すると良いです。
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炭水化物カットサプリメントについて

糖質制限をする際に、糖質制限の効果を期待したサプリメントを飲む人も少なくありません。糖質制限をサポートするサプリメントの呼び方はさまざまであり、、「糖質制限サプリ」「糖質オフサプリ」「糖質分解サプリ」「糖質ブロックサプリ」「炭水化物カットサプリ」などといわれています。
これらのサプリメントは、簡単に言うと「糖質の吸収を抑えることで、血糖値の上昇を緩やかにする」という効果を期待した商品です。
確かに、炭水化物カットサプリメントを利用することで血糖値の上昇は抑えられます。ただ、これらのサプリメントを利用すると、カロリー制限を招いてしまう可能性も高いのです。
糖質の摂取量を減らして血糖値が上がりにくくすることは、ダイエットを成功させる上で大切になります。しかし、糖質制限に合わせてカロリー制限をしてしまうと、やせるどころか体調不良を招く可能性が高いです。
そのため、私は炭水化物カットサプリメントはおススメしません。もちろん、血糖コントロールの状態が悪いときに、サポートとして利用するのは良いと思います。
ただ基本的には、炭水化物カットサプリは必要ないと考えています。
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カロリー制限によるダイエットを避けるべき理由
今回述べたように糖質制限ダイエットは、糖質制限によって痩せるメカニズムを考えると、基本的にサプリメントは必要ありません。ただ、鉄やビタミンB群などの脂肪を燃焼するために必要な栄養素が不足している人は、サプリメントを活用することで体重が落ちやすくなる可能性が高いです。
糖質制限ダイエットを実施する際には、こうしたサプリメントの必要性や活用方法について把握しておくようにしましょう。