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寝れば痩せる!ダイエット中に寝不足となる原因と対処法

ダイエットに睡眠が大切って言われても、なかなか睡眠時間を確保するのって難しいですよね?
家事や育児をしていると、どうしても早く眠れません。ましてや、仕事もしているとなると、寝不足は当たり前です。ただ、痩せるためには十分な睡眠が必要不可欠になります。
寝不足の状態でダイエットをしているのであれば、痩せるためには何よりも睡眠時間を確保することが大切です。
そこで今回は、ダイエット中に寝不足となる原因と対処法について解説します。

ダイエット中に寝不足となる原因と対処法のまとめ

・ダイエット中に寝不足になる原因には「家事や育児などで睡眠時間が十分に確保できない」「睡眠時間は作れるけど、これまでの習慣や睡眠環境のせいで眠れない」という2つがある
・睡眠時間が確保できていない人は、睡眠時間を作るための工夫をする
・習慣で眠れない人は、生活習慣を工夫して早く眠る習慣をつける

ダイエット中に寝不足となる原因

ダイエット中で寝不足になる原因は、大きく分けて「時間を確保しようとしてもできない」「時間はあるけど眠れない」という2つに分類できます。
さらに細かく分けると、時間を確保できない理由としては「ダイエットのためのジム通いや運動をしているため」「仕事で帰宅が遅くなるため」「家事や育児で眠るのが遅くなるため」という3つが挙げられます。
そして、時間はあるけど眠れない原因としては「昔からの習慣で眠れない」「睡眠環境の問題で眠れない」という2つが挙げられます。
以下に、それぞれについて詳しく解説します。

ダイエット目的にジムに通っているため寝不足になる

あなたはダイエットのために、夕方以降にジムへ通っていませんでしょうか?
ダイエットをしている人の中には、仕事後にジムに通って運動をしている人が少なくありません。
例えば「19時に仕事が終わり、19時半~21時までジムで運動して21時半に帰宅」という生活をしているとします。そうなると、夕食を食べ終わるのが22時半、そこから入浴して23時、洗濯や片付けなどの家事を行っていると、それだけで就寝するのは0時を超えます。
その結果、寝るのが1時や2時となってしまい、結果的に睡眠不足となるのです。
このように、夜にジムに通ったり、運動をしたりしていることが原因で睡眠不足になっている人が少なくありません。

仕事で帰宅が遅い

常勤で働いていて残業が多い場合、仕事から帰宅する時間が遅くなるため睡眠が不足しがちになります。
例えば、私の知人には残業で帰宅が毎日0時を超える人も存在します。ここまで極端ではなくても、ほとんど毎日残業があって帰宅するのが遅い人は少なくありません。
当然、残業によって帰宅時間が遅くなれば、その分だけ睡眠時間も短くなります。

家事・育児が終わらない

あなたに家族がいるのであれば、家事が終わらずに寝不足となっているのではないでしょうか?
特に、中学生や高校生の子どもがいれば、どうしても寝るのが遅くなりがちです。
例えば、子どもが塾に通っており帰宅が21時を過ぎると、そこから夕食を食べさせます。そして、子どもがお風呂に入っている間に洗い物などを済ませて、その後に子どもがお風呂から上がって洗濯をするのです。
こうした生活をしていると、どれだけ頑張っても就寝するのは0時を超えてしまいます。さらに、子どもや旦那の朝食や弁当を作るために、朝は6時前に起床する必要があるのです。
このように、家事が原因で睡眠不足となっている人もたくさんいます。

昔からの習慣で眠れない

睡眠時間が不足している人の中には「習慣」で眠れない人が多く存在します。つまり「睡眠時間が短いことが当たり前になっている」という状態の人です。
例えば、私であれば、食事などの人との付き合いなどがない限りは、どんなに遅くても22時には就寝します。その一方で知人の中には、昔からの習慣で毎日2時まで起きているような人もいます。
そしてそうした人たちは「遅い時間まで起きているのが普通」という状態になっているのです。
また、そうしたリズムが体に染み込んでいるため、早く寝ようと努力してもなかなか眠れません。その結果、50代や60代を過ぎた頃に、慢性的な睡眠障害となって睡眠薬を常用することになる人は多いです。
このように、昔からの習慣で慢性的な睡眠不足状態である人は少なくありません。

睡眠環境が悪い

睡眠不足となっている人の中には、睡眠環境が悪いために睡眠が障害されている人は多いです。
例えば、自宅が都心部や道路沿いにある人には、騒音が原因で眠れない人もいます。また外部環境だけではなく、室温調整が上手くできていない場合や、寝具などが問題となって眠れていないケースも少なくありません。
具体的には「枕の高さが合っていない」「マットレスが硬すぎる・柔すぎる」「掛け布団が重すぎる」などは、眠りを妨げる要因となります。
このように、睡眠環境が原因で睡眠時間が短くなっている人は多く存在します。

ダイエット中に寝不足になりがちな人の解消法

もしあなたがダイエット中にも関わらず寝不足であれば、睡眠不足を解消しないと、どれだけ頑張ってもスムーズに痩せられない可能性が高いです。痩せるためには、何よりも睡眠時間を十分に確保できるように工夫することが大切になります。
そこで以下に、睡眠時間を確保するための工夫について記します。

仕事後のジム通いを止める

ジムが原因で睡眠時間が短くなっている人は、まずは仕事後にジムへ通う習慣を止めるようにしましょう。
実際のところ、毎日ハードな運動を頑張っても健康的に痩せることはできません。健康的にダイエットをするために必要な運動は、ジムで行うような筋トレではなくウォーキングなどの軽負荷である運動です。
また、ダイエットの効果に大きく影響するのは、運動ではなく食事です。そのため、正直なところ、食事さえ意識していれば運動を無理して行わなくても健康的に痩せることはできます。
確かに、習慣となったジム通いを止めることに対して「体が何となく気持ち悪い」「体に脂肪が付きそうな気がする」という感じがするのは理解できます。私も、もともとジムに通っていたので、毎日の運動を止めるときは抵抗がありました。
ただ実際に止めてみると、2週間もすればジムに行かないことには慣れます。
また、運動を止めたことで体重が増えることはありませんし、夜の時間に余裕ができるため睡眠時間も確保できるようになるのです。
このように、ジム通いで睡眠時間が確保できていない人は、まずはジム通いを止めるようにしましょう。もしどうしても運動をしたいのであれば、夕食後の軽いウォーキングや時間に余裕がある休日に実施することをおススメします。

家事は日中、もしくは朝に実施する

家事が原因で眠れない人は、できるだけ夜に行っている家事を朝、もしくは日中に回すように工夫することが大切です。
例えば「洗濯は夜ではなく朝行う」「洗い物も無理して夜しない」といったようにすれば、早く眠れるようになります。確かに、「夜に洗濯した方が電気代が安い」「夜のうちに洗濯や洗い物を済ませておいた方が清潔だし、朝がゆっくりできる」ということも理解できます。
ただ、そうしたことが原因で睡眠時間が短くなっているのであれば、できる限り割り切ることが大切です。ましてや、睡眠不足が原因で痩せられない人であれば、なおさらです。
このように、家事によって睡眠時間が確保できていない人は、家事を朝や日中に行えるように工夫するようにしましょう。

好ましい生活習慣を心がける

昔からの習慣が原因で眠れないのであれば、生活習慣を見直すことが大切です。特に、意識して早く眠ろうとしても眠れない人は、生活習慣に問題があることが少なくありません。
そのため「眠りたいけど眠れない」という人は、まずは眠れるような好ましい生活習慣について理解して実践するようにしましょう。
 ・食事で安眠を導く
食事は、安眠を導くための一つの有効な手段です。
例えば、脳をリラックスさせて睡眠を良好にするためには「セロトニン」というホルモンが体内で作られる必要があります。そして、セロトニンが合成されるためには、その材料である「トリプトファン」と呼ばれる栄養素が不可欠です。
トリプトファンとはタンパク質の一種であり、体内で作ることができないため、食事から必ず摂取しなければいけない栄養素です。
そのため、普段からトリプトファンを多く含む、魚介類や鶏肉、卵、大豆製品(豆腐・納豆など)、ごまなどを意識して摂取することは、良好な睡眠を導くことをサポートします。
また、就寝の2~3時間前に夕食を済ませておくことも、安眠するためには重要です。
このように、食事を意識することで良好な睡眠を得られるようになります。以下に、トリプトファン以外の眠りに関わる栄養素と、その栄養素を多く含む代表的な食品について記します。


栄養素 食品例
グリシン マグロ、えび、貝などの魚介類、牛肉、豚肉、納豆、枝豆
ビタミンB1 豚肉、大豆製品、のり、ごま、きなこ、大豆製品


 ・入浴で安眠を導く
眠れない人の中には、お風呂をシャワーで済ませている人も少なくありません。しかし実際には、シャワーよりも浴槽に浸かった方が良好な睡眠につながるのが実際です。
人の眠気を促す要因の一つに「体温の低下」が挙げられます。人は生理的に、深部体温(体の中心部の体温)が下がることで自然と眠気が生じるのです。
例えば、子どもが眠たいときには、手足がポカポカしてきます。これは、体の末端から熱を逃がすことで深部体温を下げているためです。大人でも同様の現象は起こっているため、眠たいときには手足が温かくなっているはずです。
そして、お風呂に浸かることで一時的に体温を上昇させると、その分だけ入浴後に深部体温が下がりやすくなるため、眠気が生じやすくなります。
このような理由から、眠れない人は浴槽に浸かることをおススメします。
 ・眠気がきたら眠る
人の体には、睡眠と覚醒のリズムが備わっています。ただ、そうしたリズムに逆らう生活をしていると眠れなくなるのです。
例えば、夜の20~22時には体のリズムによって自然と眠気が生じます。このときに「眠たいけどまだ早すぎる」と考えて眠気を我慢する人は多いはずです。ただ、22時前後に生じる眠気を過ぎてしまうと、次に自然な眠気が起こるのは午前2時前後になります。つまり、夜中まで眠れなくなるのです。
もちろん、体が疲れている場合には、体のリズムによる眠気が生じる時間でなくても眠れます。しかしそれでも、可能であれば22時前後に生じる眠気に合わせて眠ることをおススメします。
特に「疲れていないから眠くない」という人は、こうした体のリズムによって起こる眠気に合わせて寝るようにしましょう。
 ・朝日を浴びる
人の眠気には「メラトニン」と呼ばれるホルモンが関係しています。体内でメラトニンが合成・分泌されると、人は自然と眠くなるのです。
メラトニンは、明るい環境の中では合成されないため、基本的には夜に作られます。
そして、夜に十分な量のメラトニンが作られるためには「朝日」を浴びることが重要になります。それは、メラトニンの合成が朝日を浴びた14~17時間後に活発になるためです。
こうしたことから、夜の自然な眠気を導くことためには、朝起きた後にしっかりと朝日を浴びること大切になります。

避けるべき生活習慣に注意する

良好な睡眠を取るためには、好ましい生活習慣を意識する前に避けるべき生活習慣に注意することが大切になります。
眠るために新しく何かをプラスするのではなく、「余計にやってしまっていることを減らす」という発想です。
そこで以下に、睡眠の質を高めるために避けるべき生活習慣について記します。
 ・午後のコーヒーを避ける
コーヒーには「カフェイン」と呼ばれる脳を覚醒する作用を有する物質が含まれています。そしてカフェインには、一般的にも知られているように眠気を覚ます作用があるため、夜にコーヒーを飲むと眠れなくなるのです。
ただ注意しなければいけないことは、カフェインは「摂取した後も12時間程度体内に存在し続ける」ということです。
つまり、夕方や夜でなくても、昼過ぎに飲んだコーヒーは夜の睡眠にまで影響するということになります。そのため、カフェインを多く含むコーヒーは、基本的に午後に飲むことは避けるようにしましょう。
ちなみに、玉露茶やコーラ、栄養ドリンクなどにもカフェインはたくさん入っているため注意が必要です。
 ・テレビやスマホ、パソコンは注意
既に述べたように、メラトニンは眠気を誘発する主なホルモンです。そして、メラトニンは明るい環境では合成されません。
テレビやスマホ、パソコンの画面から発せられる「ブルーライト」は、メラトニンの合成を妨げる大きな原因となります。こうしたテレビやスマホ、パソコンによってブルーライトを浴びていると、夜であるにも関わらず、体は「朝日を浴びている」と勘違いして体を覚醒させようとするのです。
その結果、メラトニンが十分に合成されず、眠れないようになります。
こうしたことから、夜はテレビやスマホ、パソコンの使用を控えるようにしましょう。また、部屋の照明を暗めにしておくことも、メラトニンの合成を促すためには大切です。
 ・仕事後の運動を避ける
既に述べたように、仕事後にジムに通うと、帰宅が遅くなるため睡眠時間が不足しがちになります。ただ、夕方以降に行う運動が睡眠に与える影響はそれだけではないのです。
人の体には「朝目が覚めて夜眠くなる」というリズムが備わっています。そのため、夕方以降は体がリラックスモードになるのが自然です。
しかし、もし仕事後にジムなどに通ってハードな運動を行ってしまうと、体を無理やり覚醒させることになります。つまり、仕事後にジムに行くことは、体の自然なリズムに反することになるのです。
その結果、帰宅した後も体が興奮した状態が続いてしまい、眠れなくなってしまいます
このような理由からも、良好な睡眠を得るためには、仕事後の運動は避けるべきだといえます。ただ、ウォーキングやストレッチなどの軽い運動は、夜であっても体を興奮させないため、実施しても問題ありません。

寝不足には昼寝が有効

睡眠時間を確保しようとしても、どうしても早く眠る時間をできない場合もありますよね? 例えば、仕事の残業が原因で睡眠不足となっていれば、会社を辞める以外に睡眠時間を長くする方法はありません。
そうした場合には、「昼寝」することをおススメします。昼寝することは、睡眠時間を補うだけでなく、朝に蓄積された疲れを一度リセットする効果があります。
そして、わずか10分程度の昼寝が、午後からの仕事効率を高くすることにもつながるのです。
具体的には、15時前までに10~20分程度の昼寝をするようにしましょう。
15時以降に昼寝をすると、夜の眠りに影響します。また、30分以上眠ってしまうと深い眠りに入ってしまい、起きにくくなるだけでなく昼寝後に頭がボーっとしたり体がだるくなったりします。その結果、昼からの活動が逆にはかどりにくくなるのです。
昼寝は、横になって眠ることが理想的ですが、座って目を瞑るだけでも効果はあります。そのため、会社で横になれないような場合には、デスクやトイレなどでちょっとだけ眠ることも有効です。
確かに、ダイエットと昼寝の関係性を明らかにしている研究はありません。
それでも、睡眠時間が確保できないような場合には、昼寝を活用することはダイエットにとって有益だと考えます。
今回述べたように、健康的に痩せるためには何よりも寝不足を解消することが大切です。もしあなたが寝不足の状態であれば、食事や運動よりも睡眠時間を確保する努力をしましょう。
もちろん、長年の寝不足は一朝一夕では解消できません。
ただ、以上に挙げたポイントを意識して生活すれば、少しずつ寝不足が解消されて痩せやすい体に変わります。