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静脈瘤について:原因から症状、治療・予防法まで徹底解説

静脈瘤は日本人の多くが悩まされている問題です。静脈瘤とは、血管である静脈に血液が溜まって盛り上がってしまう病気になります。

 

静脈瘤があっても無症状の人もいれば、だるさや痛みなどを感じる人も存在します。ただ、静脈瘤は症状がなくても、血管が浮き上がっているため、決して外見的にも良いとはいえません。特に女性には「静脈瘤があるためにスカートが履けない」という人も少なくないのです。

 

そして静脈瘤は、一度発症してしまうとなかなか改善することは容易ではありません。そのため、静脈瘤は予防することが大切です。

 

そこで今回は、「静脈瘤の原因から症状、治療・予防法」について解説します。

 

静脈瘤の原因

静脈瘤は、血管である静脈に過剰に血液がたまることで発症します。

 

血液の流れは心臓から動脈を介して全身の細胞に送られた後、静脈を通って心臓に戻るのが基本です。ただ、何らかの原因で静脈から心臓への血液の流れが妨げられると、静脈内に血液が溜まってしまい静脈瘤が発生することになります。

 

そして、静脈瘤は発症するメカニズムの違いによって「一次性静脈瘤」と「二次性静脈瘤」の2つに分類されるのです。

 

一次性静脈瘤

一次性静脈瘤とは、何らかの原因で静脈の逆流を防止している「静脈弁」の働きが障害されることで、静脈に血液が溜まってしまう状態です。

 

静脈には、体の表層にある「表在静脈」と深部に位置する「深部静脈」の2つが存在します。基本的に血液は「細胞 → 表在静脈 → 深部静脈 → 心臓」という流れで全身の細胞から心臓に送られます。

 

そして静脈には、こうした血液の流れが妨げられないように、逆流を防止するための仕組みである静脈弁が存在するのです。

 

静脈弁は、図のような形状をしており、血液の逆流を防ぐ役割を持っています。

 

 

通常であれば、図のように弁が作用して血液の逆流は起こりません。ただ、下図のように重力の影響によって足の静脈に大量の血液が流れ込むと、血液によって血管が拡張して二枚の弁の間が広くなるのです

 

 

その結果、隙間から血液が逆流し弁が損傷してしまい、静脈弁が本来の働きを果たさなくなります。

 

例えば、デスクワークで一日中足を垂らした状態であったり、一日中同じ姿勢で立ちっぱなしであったりする仕事をしていると、下肢の静脈に血液がたまりやすくなります。そうなると、静脈瘤を発症しやすくなるのです。

 

そして、こうした変化は深部静脈ではなく表在静脈に起こりやすい傾向にあります。深部静脈の周りには筋肉が存在するため、静脈弁だけでなく筋肉の収縮も血液の逆流防止に働いているのです。

 

筋肉が収縮すると、血管が圧迫されて心臓方向に血液が送り出されます。

 

その一方で表在静脈の周りには筋肉がないため、血液が溜まって静脈弁が損傷しやすくなっているのです。

 

実際に、静脈弁は鼠径部とひざ裏部の表在静脈で障害されやすくなっています。具体的には、表在静脈である「大伏在静脈」と「小伏在静脈」で静脈瘤が発生しやすいです。

 

また、静脈瘤は妊娠中に起こりやすい傾向にあります。これは、胎児により中枢部分である骨盤の静脈が圧迫されるため、末端部分である足の静脈に血液がたまりやすいことと、ホルモンバランスの崩れが原因です。

 

このように、静脈弁が障害されることで生じる静脈瘤を一次性静脈瘤といいます。

 

二次性静脈瘤

また、静脈弁の障害が認められなくても静脈瘤が生じる場合もあります。

 

例えば、深部静脈に血栓ができる「深部静脈血栓症」を発症すると、この病気が原因で静脈瘤が発生する可能性があるのです。

 

既に述べたように、血液の流れは「表在静脈 → 深部静脈 → 心臓」となっています。もし深部静脈血栓症によって深部静脈が詰まってしまうと「表在静脈 → 心臓」という流れになってしまうのです。その結果、表在静脈へ流入する血流量が多くなり、表在静脈が拡張して静脈瘤ができます。

 

このように、病気が原因でできる静脈瘤を二次性静脈瘤といいます。

 

静脈瘤の症状

静脈瘤は、初期段階では無症状である場合が少なくありません。また、ひざの裏側やふくらはぎなどに発生することが多いため、初期には気付かない人も多々います。ただ、静脈瘤は進行すると、痛みや痺れ、しこりなどさまざまな症状を引き起こす原因になるのです。

 

中でも、「足の重だるさ」や「疲れやすさ」「ほてり」などは、静脈瘤をもつ多くの人に現れる症状になります。

 

足に血液がたまるために足が重く感じてしまい、疲れやすくなるのです。さらに、血流の温度は皮膚よりも高いため、静脈瘤の場所に血液がたまると、ほてりを感じることになります。

 

また静脈瘤は、重症になると皮膚症状が出現するのです

 

具体的には、皮膚の硬化や湿疹(かゆみ)、色素沈着などが起こります。そして、静脈瘤が進行した場合には潰瘍ができることもあるのです。

 

こうした皮膚症状が現れた場合には、かなり静脈瘤が進行していると考えなければいけません。

 

その他にも、血液循環が悪くなるために足がつりやすくなる人も多いです。中には、足ではなく腕に静脈瘤が発生する人も存在します。

 

このように、静脈瘤は初期には無症状であることが多いものの、進行するとさまざまな不調の発生につながるのです。

 

ちなみに、1ミリ以下の糸のように細くうねっている静脈である「クモの巣状静脈」に静脈瘤ができることがあります。ただ、クモの巣状静脈瘤はむくみやだるさといった症状を引き起こすことはほとんどありません。

 

最後に、静脈瘤による症状をまとめます。

 

・足の重だるさ
・むくみ
・疲れやすさ
・ほてり
・皮膚症状(硬化、かゆみ、色素沈着、潰瘍)

 

静脈瘤を放置するとどうなるのか?

静脈瘤は、無症状であるか、もしくは足の重だるさ程度の症状であるため、放置している人が少なくありません。ただ、静脈瘤を放っておくことで大きな問題に発展するケースも存在するのです。

 

血栓性静脈炎

例えば、静脈瘤では一箇所に血液が停滞するため、血が固まって血栓(血の固まってできたもの)ができやすくなります。そして、その血栓が炎症を起こした場合は「血栓性静脈炎」と呼ばれる病気を発症することになります。

 

通常、静脈瘤では強い痛みを感じることはありませんが、血栓性静脈炎を発症すると、炎症によって激しい痛みを伴うことになるのです

 

深部静脈血栓症

また、血栓性静脈炎が深部静脈付近で発生すると、血栓が剥がれた後に血流に乗って深部静脈に達して深部静脈血栓症となるケースもあります。

 

既に述べたように、深部静脈血栓症は静脈瘤を悪化させる一つの要因です。深部静脈血栓症自体は、痛みなどの症状を引き起こしません。ただ、深部静脈内で血栓が剥がれると、肺の血管に血栓が詰まってしまい「肺塞栓症」などの重篤な病気につながるのです。

 

肺塞栓症になると、呼吸困難となって突然死する可能性があります。いわゆる「エコノミークラス症候群」は、深部静脈血栓症が原因で肺塞栓症を発症する病気です。

 

このように、何も症状がないからといって静脈瘤を放置していると、重大な病気を発症する可能性があるこを知っておいてください。

 

静脈瘤破裂

静脈瘤というと「静脈瘤の破裂」を心配する人が少なくありません。そして、静脈瘤の破裂というと、非常に危険な状態をイメージするはずです。このイメージは、おそらく「腹部大動脈瘤の破裂」から生じるものだと思います。

 

ただ、静脈瘤が破裂する確率は少ない上に、破裂しても大量に出血する心配はありません。

 

そのため、静脈瘤の破裂を過剰に心配する必要はないのです。

 

静脈瘤の治療法

静脈瘤を発症した場合には、重だるさや疲れやすさ、ほてりなどの症状を解消するためだけでなく、血栓性静脈炎や深部静脈血栓症などの重篤な病気の発症を防ぐためにも、早期に治療しなければいけません。

 

ただ、静脈瘤の治療法にはいくつか方法があります。

 

画像診断

静脈瘤を治療する前には、まずは画像で診断を受ける必要があります。

 

例えば「超音波検査」や、血液の流れの変化を音や画像にして弁不全や逆流の有無を調べる「超音波ドップラー検査」は、静脈瘤を発見するための代表的な検査です。

 

こうした検査によって静脈瘤が確認されてから治療方針が決まります。

 

保存療法

静脈瘤の状態が軽い場合には、注射や手術などをせずに、保存療法が選択されます。保存療法では、運動やマッサージなどを行うことで静脈に血液が停滞することを防ぎ、静脈瘤の悪化を予防します。

 

また、普段の姿勢といったような生活習慣指導や弾性ストッキングなどの着用なども保存療法の一つです。

 

ただ、こうした保存的な治療は、根本的に静脈瘤を解消するものではありません。つまり、保存的な治療は静脈瘤の治癒ではなく、進行を予防するものということです。。

 

硬化療法

硬化療法とは、血液を固める硬化剤を局所に注射して静脈瘤をつぶす治療法になります。

 

こうした硬化療法であれば、手術や入院をすることなく静脈瘤を治療することができるのです。

 

ただ、硬化療法は軽度の静脈瘤には有効ですが、進行した静脈瘤には効果を発揮しません。また、その場で治るわけではなく、何度も注射を打たなければいけないため、治療に時間がかかるのが欠点です。

 

そうはいっても、手術をせずに静脈瘤を治療できることは、硬化療法の大きな利点だといえます。

 

手術療法

静脈瘤が進行している場合には、静脈瘤の治療として手術が選択される可能性があります。

 

例えば、「結さつ術」は静脈瘤に対する手術の中でも有名です。結さつ術とは、血液の逆流を止めるために静脈を縛る手術になります。血液の流れを防ぐことで、逆流を阻止するのです。また、場合によっては静脈を一部切り取ることもあります。

 

その他にも「ストリッピング手術」も静脈瘤に対する手術法としてよく知られています。

 

ストリッピング手術とは、ストリッパーという器械で静脈瘤を切除して、静脈瘤自体を取り除く方法です。

 

静脈を取り除くというと「血液の通り道である血管を取って大丈夫?」という心配をする人もいるはずです。ただ、心臓に戻る血液はほとんどが深部静脈を通してであるため、表在静脈を取り除いてもほとんど問題ないのです。

 

そうはいっても、手術療法は保存療法や硬化療法、後に述べるレーザー治療などと比較して、手術後の後遺症として「痛み」や「痺れ」が残る可能性があるというデメリットがあります

 

しかし、基本的に静脈瘤の手術で後遺症が残ってしまうリスクは非常に低いです。術後早期は痛みなどの後遺症があったとしても、ほとんどは数ヶ月で解消します。

 

そのため、静脈瘤の手術の後遺症に関しては、過剰に心配する必要はないといえます。

 

レーザー・高周波

静脈瘤の治療には、結さつ術やストリッピング手術とは違い、レーザーや高周波を使って行う「血管内治療」と呼ばれる治療法もあります。これは、レーザーや高周波を静脈内から静脈瘤部に当てることで、静脈を焼く治療です。

 

こうした血管内治療は、結さつ術やストリッピング手術とは違い侵襲が少ないため、術後の痛みや出血などが起こりにくいのが特徴だといえます。

 

また、病院によっては当日に帰れるところもあるのです。

 

費用

静脈瘤の治療に対する費用の目安を記します。全て保険適応で、3割負担の額です。

硬化治療 5,000円前後
手術療法 40,000円前後
レーザー・高周波治療 50,000円前後

静脈瘤の予防法

静脈瘤は、一度発生するとなかなか簡単には治りません。そのため、静脈瘤はできる前に予防することが大切です。

 

そこでここからは、静脈瘤の予防法について解説します。

 

運動

既に述べたように、静脈瘤の原因は血液がたまることにあります。重力の影響で血液が足に停滞してしまい、血管が拡張することで静脈弁が障害されてしまうのです。

 

そして、血液が停滞しないようにするためには、とにかく筋肉を収縮させることが重要になります。筋肉が収縮すると、血液が足から心臓に送り出されるためです。

 

特に重力の影響を受けて静脈瘤ができやすい、ふくらはぎ部分にある「腓腹筋(ひふくきん)」と「ヒラメ筋」の2つは、静脈瘤を予防するためにポイントとなる筋肉になります。これら2つの筋肉を意識して使うことで、血液の停滞を防ぐことができるのです。

 

例えば、つま先立ちの運動は、腓腹筋とヒラメ筋を収縮させる代表的な運動になります。また、座った状態であっても、床から踵を持ち上げる運動を行うことで、これらの筋肉を働かせることが可能です。

 

そのため、特にデスクワークや立ちっぱなしの仕事をしている人は、数十分ごとに意識して、つま先立ちなどの運動を行うことが静脈瘤の予防につながります。

 

さらに、夜にむくんでいる場所をマッサージしてむくみを軽減させることも、静脈瘤の予防には有効です。

 

弾性ストッキング(靴下)

また、弾性ストッキングなどを利用することも、静脈瘤を予防するための有効な方法です。弾性ストッキングとは、靴下のように履くことでで外側から皮膚を圧迫する道具になります。圧迫力が末端部(足先)で強く、中枢部(心臓部)に向かうにつれて弱くなっているため、自然と心臓に血液が流れやすくなるのです。

 

弾性ストッキングは、こうしたメカニズムによって足に血液がたまることを防ぎ、静脈瘤の発生を予防します。

 

ただ、弾性ストッキングは、静脈瘤の予防にはなりますが、静脈瘤の治療にはなりません。そのため、既にある静脈瘤に対しては、弾性ストッキングは効果を発揮しないのです。

 

そうはいっても、静脈瘤がある場合でも、むくみの解消や静脈瘤の進行予防に役立つ可能性はあります。

 

サポーター

弾性ストッキングを真似して、静脈瘤を予防するためにサポーターやゴムなどを使用している人もいます。ただ、サポーターやゴムは静脈瘤を予防するどころか、悪化させるため避けるべきです。

 

既に述べたように、弾性ストッキングは部位によって圧迫力が異なるため、その圧力差によって心臓へ血液が送られるような仕組みになっています。

 

その一方で、サポーターやゴムなどは一部分を局所的に締めるだけです。そうなると、逆に心臓への血液の流れを悪くすることになるのです。その結果、静脈瘤を予防するどころか、血液を停滞させて静脈瘤の発生を助長することにつながりかねません。

 

こうしたことから、静脈瘤の予防を目的にサポーターを利用することは避けるべきだといえます。

 

食事法

静脈瘤を予防するためには、食事を工夫することも大切になります。静脈瘤の発生には血流の滞りが強く影響しているため、血流を良くすることができれば、静脈瘤を予防することが可能です。

 

そのため、食事によって血流を良くする栄養素を摂取することは、静脈瘤を予防することにつながります

 

例えば、青魚に多く含まれている「DHA」や「EPA」は、血液を固まりにくくして血流を良くします。また、ハーブの一種である「メリロート」には、体内の水分や老廃物を除去して静脈の循環を改善する効果があることが明らかになっているのです。

 

その他にも、血管の老化である「酸化」を防ぐ「ポリフェノール」や「ビタミンE」「ビタミンA」「ビタミンC」にも血流を促進する作用があります。

 

このように、血液の流れを良くする栄養素を積極的に摂取することが、静脈瘤の発生予防につながるのです。

 

以下に、静脈瘤を予防する効果が期待できる栄養素と、その栄養素を豊富に含む食品例を記します。

 

栄養素 作用 食品例
DHA、EPA 血管の老化を抑えて血流を良くする 青魚(アジ、サバ、さんまなど)、亜麻仁油、シソ油、えごま油など
ビタミンA 血管の老化を抑えて血流を良くする レバーなどの内臓、うなぎ、ニンジン、トウガラシ、バター、卵黄、春菊、ほうれんそう、チーズなど
ビタミンC 血管の老化を抑えて血流を良くする ブロッコリー、いちご、レモン、ピーマン、ほうれんそう、さつまいも、キャベツ、大根など
ビタミンE 血管の老化を抑えて血流を良くする アーモンド、大豆、うなぎ、しじみ、かつお、卵、バター、ほうれんそう、レバーなど
ポリフェノール

血管の老化を抑えて血流を良くする
脂肪燃焼を促しセルライトの発生を予防する

赤ワイン、ブルーベリー、いちご、ぶどう、コーヒー、緑茶、紅茶、カカオ(チョコレート、ココア)など
L-カルニチン 脂肪の燃焼を促してセルライトの発生を予防する ラム肉、牛肉、豚肉、鶏肉、鮭、マグロ、エビ、貝類、ヨーグルト、牛乳など
クマリン 静脈の循環を良くする メリロートエキス(ハーブ)、桜の葉、シナモン、パセリ、はっさくなど

 

以上に記した食品を積極的に摂取することが、静脈瘤の予防につながるのです。

 

今回述べたように、静脈瘤はたとえ無症状であっても、美容という面において女性を悩ませる原因となります。そして、一度静脈瘤が発生すると、なかなか自力で直すことは難しいため、静脈瘤は予防することが大切です。

 

以上に挙げた運動や食事のポイントを意識して生活することで、静脈瘤の発生を防ぐことができるようになります。

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