スポーツの運動パフォーマンスが低下する要因

スポーツをするときのパフォーマンスが低下する要因にはどのようなものがあるでしょうか。これらを正しく認識するとこで、低下の要因を取り除き、パフォーマンスの向上を図ることができます。

 

パフォーマンスが低下する要因は4つあります。

 

・関節の働きが十分でない
・筋肉の運動性が低下している
・正しい身体の使い方を知らない
・身体が正しく動かせる構造になっていない

 

これらの要因をそれぞれ確認していきます。
 
 関節の働きが十分でない
「関節の働きが十分でない」状態は、「関節のかみ合わせが悪く、力の伝達が上手く行っていない」ことと、「滑液の分泌が不十分」なために起こります。

 

関節は筋肉で生み出された力を伝達する役割があります。関節のかみ合わせが悪いと、その力を十分に伝えることができません。例えば、ボールを蹴る動作を考えてみましょう。ボールを蹴る足に対して、その反対にある足は軸足として固定しなければないけません。この軸足が滑ってしまったり、動いてしまったりすると、ボールを蹴ることは難しくなります。

 

力を生み出すときには、支点となる部分が必ず必要です。身体であれば、それが関節にあたります。それぞれの関節が支点となることで、力を伝達していくことができます。
そのためには、骨と骨同士の関節面が、歯車のように噛み合っていることが重要です。

 

また、関節を包む関節包という組織の内部は、滑液という潤滑液で満たされています。滑液は関節同士がこすれないように、関節の動きを助けています。

 

この滑液は、関節面へ圧がかかると分泌されやすくなるという特徴があります。ただ、骨と骨の間にある組織(靭帯やインナーマッスル)の働きが落ちると、関節同士を引き付ける力が十分に発揮できず、滑液の分泌は抑えられてしまいます。

 

 筋肉の運動性が低下している
「筋肉の運動性が低下している」とは、「筋肉の弛緩と収縮の幅がない」状態のことを指します。筋肉は縮みすぎてしまっても、緩みすぎてしまっても力を発揮しにくくなります。言い換えると「弛緩と収縮のしやすさ」が力の発揮に影響を及ぼします。

 

筋肉が縮みすぎている状態では、筋肉が短くなったまま、筋肉を構成する組織が固まってしまい伸びにくくなっています。

 

筋肉はもともと収縮しかできない組織です。そのため、組織が硬直していると、筋肉の収縮が起こった後は自ら伸びることができません。つまり、弛緩(=ゆるむこと)ができません。弛緩をしにくくなっているため、これが運動動作のブレーキになってしまうのです。

 

例えば肘を曲げることを考えます。上腕二頭筋(力こぶの筋肉)が収縮し、上腕三頭筋(二の腕の筋肉)が弛緩することで肘を曲げることができます。このとき、上腕三頭筋が弛緩しにくくなっていると、肘を曲げるときにブレーキがかかっていることになります。
次に、「筋肉が緩みすぎている」とはどんな状態でしょうか。今度は、「伸びすぎたゴム」をイメージしてください。伸びすぎたゴムは、緩みきってしまい一度伸ばしても縮む力はごくわずかになっています。

 

運動はこうした筋肉の「弛緩と収縮」の幅によって全く違った結果になってしまうのです。

 

 正しい身体の使い方を知らない
正しい身体の使い方がわからないと、特定の部位を過剰に働かせることになり、疲労やゆがみの原因になります。例えば、肩が凝りやすい方は、「自ら肩が凝りやすいような使い方を繰り返している」と言うこともできます。

 

それを理解するための例として、肩甲骨と上腕骨(肩から肘についている腕の骨)の動かし方について考えてみましょう。

 

肩甲骨と上腕骨には、「肩甲上腕リズム」と呼ばれる運動のパターンがあります。これは、腕を真横に開きながら真上まで上げていく時に見られる、肩甲骨と上腕骨の関係を表したものです。

 

腕が身体から30°分離れた位置から、さらに腕を上げていくとき、「上腕骨が2°上がる毎に、肩甲骨が1°回転する」という一連の流れを「肩甲上腕リズム」と呼びます。

 

肩こりが慢性的にある方は、この生理的な使い方を無視した動かし方をしていることがあります。特に、肩をすくめて上げるようにしている場面が多く見受けられます。肩甲骨が先に動くようになってしまっているのです。その結果、肩甲骨をコントロールする僧帽筋や肩甲挙筋という筋肉が余分に働き、疲れの原因になります。

 

 身体が正しく動かせる構造になっていない
あなたは、姿勢を良くしたいと思ったことがあるでしょうか。姿勢を良くするため、「胸を張ろう」「背筋を伸ばそう」と意識して座ることを心がけた方もいるでしょう。しかし、それだけでは長く続かないものです。それは、姿勢を良くするための筋肉や関節・組織の位置が、特定の動き方に固定されているからです。

 

例えば、1サイズ小さい服を着て、思う存分動いて下さいと言われると、動きにくいと感じるでしょう。それと同じことが自身の身体の中にも起きています。大胸筋小胸筋をはじめとした、身体の前面の筋肉が固くなっていることが、良い姿勢をとることを難しくしているのです。

 

スポーツでのフォームの修正も同様のことがいえます。フォームの悪い部分を指摘され、修正に取り組んでもすぐに戻ってしまう人は、その動き自体を実現できない身体になっているのです。

 

このようにパフォーマンスの低下を招く要因は多岐にわたります。これらをパフォーマンスを評価する時の視点として取り入れることで、運動技能の向上スピードを早めることができます。

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