体幹の役割と体幹を構成する骨・筋肉

「体幹」という言葉は、スポーツのトレーニングをするときに必ずといっていいほど耳にします。スポーツ以外にも、スタイルアップや高齢者のトレーニングとしても使われるようになっています。さまざまなトレーニング法も出ており、誰でも取り組みやすいものとして目にする機会も多くなっています。

 

体幹の本来の役割や構造について確認することで、トレーニングの効果を高めることができます。

 

 体幹を構成する骨と役割
まず、「体幹」の場所を確認しましょう。体幹とは、身体から頭部と手足を除いた胴体にあたる部分です。その体幹は、「脊柱」「胸郭」「骨盤」の3つの骨で構成されています。

 

脊柱は一般的に背骨と呼ばれており、この骨が私たちの体重を支えるための役割を果たしています。また、脊柱は円柱の形をした「椎骨」と呼ばれる骨が積み重なり構成されています。

 

それぞれの椎骨の間には「椎間板」というクッション性の組織が挟まれています。このクッションにより衝撃を吸収し、脊柱が伸展(後ろに身体を反らす動作)するのを助ける働きもあります。

 

脊柱は3つの部位に分かれます。上部は「頸椎」といい頭部を支えたり、動かしたりする働きがあります。

 

「胸椎」は、肋骨や胸骨によって肺や心臓といった内臓を囲み、保護をしています。
下部の「腰椎」は骨盤や下肢につながります。骨盤は、寛骨、仙骨、尾骨の3つの骨で構成されています。骨盤は身体を支える土台となるとともに、大きなボウル状になっており腸や生殖器を保護しています

 

 バランスを保つための体幹
体幹の重要な役割として内臓の保護だけではなく、「直立姿勢の維持」があります。
私たちの身体は、不安定な姿勢になりやすい構造になっています。なぜなら私たちは体重の10%も占める重い頭部を支えながら、二足歩行をしているからです。そのため、頭部がぐらつかないようにたくさんの筋肉や骨でバランスをコントロールしています。

 

一方で四足歩行の動物の場合は、四肢を使って荷重のバランスをとるので、重心も低く安定しています。

 

では、直立姿勢の維持を可能にするために、どのような特徴があるのでしょうか。直立姿勢の維持において、要となっているのが「脊柱のS字カーブ」と「抗重力筋」です

 

脊柱は緩やかなS字を描いてカーブしています。これは荷重を分散させるというメリットがあります。仮に脊柱がまっすぐだとすると、荷重は脊柱の一番下にある腰椎にかかります。そうなると、荷重に耐えられる強い骨やそれを支える強い筋肉や靭帯が必要となってしまいます。

 

また、私たちの体は何もしなくても絶えず、重力がかかっています。重力に対抗し、重い頭部を支えるためには、骨以外にも筋肉の働きも見逃せません。

 

筋肉が頭部や身体の傾きを察知し、骨を動かして身体を支えています。特に、重力に常に対抗するための筋肉群を「抗重力筋群」といいます。この抗重力筋群は体幹を構成する頸椎・脊柱・骨盤を始め、大腿骨・脛骨・腓骨などの骨の周りについています。

 

これらの筋肉群が絶妙なバランスで弛緩と収縮を繰り返しながら私たちの身体を支持してくれています。この体幹の中でも、脊柱の骨である椎骨はバランスを保つための構造や組織が複雑に絡み合っています。

 

 椎骨の構造と筋肉
脊柱は椎骨が26個積み重なり、構成されています。椎骨は「椎体」と「椎弓」という部分に分けられます。椎体は椎骨の腹部側の半分を指し、椎弓は背中側の半分を指します。椎弓には突起がついており、4種類の突起に分類されます。その4種類が棘突起、横突起、上関節突起、下関節突起です。

 

棘突起と横突起には筋肉がつき、上関節突起と下関節突起は組み合わさり、椎間関節となります。また、関節のつながりを補助する靭帯も多くあります。例えば、前縦靭帯と後縦靭帯や椎弓同士をつなぐ黄色靭帯、横突起同市をつなぐ横突間靭帯、棘突起同士をつなぐ棘間靭帯があります。

 

靭帯以外にも無数の筋肉の共同作業によって、一つ一つの椎骨が動かされています。例えば「脊柱起立筋群」は抗重力筋として使われ、脊柱の伸展や側屈にも作用します。これらの筋肉群よりも脊柱に近いところには、回旋筋、多裂筋、半棘筋といった筋があり主に脊柱の支持をしています。

 

このように椎骨で構成される脊柱は、荷重を支えるという観点から構造上さまざまな工夫がされています。付いている筋肉も他の部位に比べ、支持のために働くようになっているのも特徴の一つです。

 

体幹は内臓を守り、人の姿勢を安定させ支持する役割があります。体幹が安定することで、四肢が自由に使えたり、頭がブレずに運動したりできるようになります。

 

体幹トレーニングをするときも、このような体幹の役割を確認し、どのような動きができるようになりたいかを意識してから行ってみましょう。

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